現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)  第五十節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第五十節 また、『木槵経』には以下のような意味のことが説かれています。 「ある時、難陀国に波瑠璃という名前の王がいました。使いの者を派遣して仏のもとに赴かせました。使いの者は、仏のみ足を…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)  第四十九節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十九節 また、『大集経』の「済竜品」に以下のような意味のことが説かれています。 「その時、娑伽羅竜王は、仏にお願いして竜宮の中にお迎えし、お供えものを供えました。仏は、竜の要請を受け…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)  第四十八節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十八節 『仏説観仏三昧海経』「密行品」第十二巻の第十段に以下のような意味のことが説かれています。 「釈尊は、アーナンダ尊者にお告げになられました。「未来の人々で、この念仏への集中を得…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十七節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十七節 質問します。み仏の教えに依拠して精励努力して、日夜六つの時間帯に礼拝・念仏・観想・読経し、戒をよく保って一心に輪廻の苦しみを厭い、三途の苦しみを恐れて、この一生を終えて阿弥…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十六節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十六節 また質問します。 もし釈尊が入滅されたあと、あらゆる凡夫で、善いものであろうと悪いものであろうと、もし菩提心を起こして阿弥陀如来の浄土に往生したいと願う者が、日夜に心をかけて…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十五節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十五節 質問します。 釈尊がこの世にお出ましになったのは、五濁の凡夫を救おうとするためです。つまり慈悲の心で、十善戒に反する悪業は三途の苦しみの結果を招く原因だということを明らかに示…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十四節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十四節 敬意をもってあらゆる浄土への往生を目指す方々に申し上げます。もしこれらの仏の言葉を聞いたならば、その声ごとに悲しんで涙を流し、はかりしれない長い時間をいくつも重ねるほど身を…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十三節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十三節 また阿弥陀経には以下のような意味のことが述べられています。 「六方の方角のそれぞれのガンジス河の砂の数ほどの数のさまざまな仏たちは、みな舌を伸ばして三千世界を覆い、真実の言葉…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十一節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十一節 また、無量寿経には以下のような意味のことが述べられています。 「釈尊は、アーナンダ尊者に告げておっしゃられました。「浄土に往生する人々は、みな正定聚に住しています。十方のあら…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第四十節 また、観無量寿経には以下のようなことが述べられています。 「釈尊は、韋提希(イダイケ)夫人に告げておっしゃいました。「あなた、および人々は、心を専らにして思いを一つのところに集…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十九節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十九節 また、質問します。釈尊は人々に教えを説いてお悟りを示されました。いかなる理由があって、一つの種類の教えに対して信や不信ということがあって、お互いに批判したり罵りあったりする…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十八節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十八節 「阿弥陀如来の御本願によって間違いなく往生させていただくと知り、さまざまな仏たちがそのことを証明しておられると知っていく縁」(証生増上縁) 第三十八節 また、阿弥陀如来の御本…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十七節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十七節 また、無量寿経の四十八願についての経文の中に、以下のような意味のことが説かれています。 「たとえ、私が仏になれるとしても、十方のあらゆる方角の生きとし生けるものの中で、この上…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十六節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十六節 また、阿弥陀経の中には、以下のような意味のことが説かれています。 「釈尊はおっしゃいました。「もし男性や女性で、一日から七日、一心に専ら阿弥陀如来の名号を念仏すれば、その人は…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十五節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十五節 また、観無量寿経の定善(観想)における、十一の真観(日想観と水想観の仮観以外の定善)や、それより先の九品段(浄土に往生する凡夫の九段階)についての箇所に述べられるようなもの…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十四節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十四節 「阿弥陀如来に摂取されて浄土に往生させていただく縁」(摂生増上縁) 第三十四節 また、阿弥陀如来に摂取されて浄土に往生させていただく縁(摂生増上縁)とは何かというと、無量寿経…

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十三節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十三節 また、文殊般若経には以下のような意味のことが述べられています。 「文殊菩薩は、釈尊に、「どのようなことを一行三昧(ひとつの行に集中する)というのでしょうか」と質問しました。 …

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十二節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十二節 また、月灯三昧経には以下のように述べられています。 「仏の相好(身体の特徴)および功徳のある行いを念じ、さまざまな感覚器官がさまざまなものごとに触れて混乱したり動揺しないよう…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十一節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十一節 また、般舟三昧経には、以下の意味のことが述べられています。 「釈尊は、跋陀和菩薩におっしゃいました。 「十方のあらゆる方角のさまざまな仏たちがすべて目の前に現れると…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第三十節 また、観無量寿経には以下の意味のことが述べられています。 「釈尊は、アーナンダ尊者におっしゃいました。 「この経典を「極楽浄土と阿弥陀如来および観音菩薩・勢至菩薩を観…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十九節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十九節 また、観無量寿経の中の、観音菩薩についての観想、勢至菩薩についての観想、普観(阿弥陀如来と浄土の様子をあまねく観想すること)、雑想観(阿弥陀如来と観音・勢至がさま…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十八節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十八節 また、観無量寿経の中の真身観(阿弥陀如来の本当の姿の観想)には以下のような意味のことが述べられています。 「釈尊は、アーナンダ尊者におっしゃいました。 「像観(阿弥…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十七節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十七節 また、観無量寿経には以下のような意味のことが説かれています。 「阿弥陀如来を想い描く者は、まずは阿弥陀如来の仏像を想い描くべきです。 一体の金色の阿弥陀如来の仏像が…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十六節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十六節 また、観無量寿経の中の蓮の花の台(うてな)の観想(華座観)の中には、以下のような意味のことが説かれています。 「釈尊は、アーナンダ尊者と韋提希夫人におっしゃいまし…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十五節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十五節 また、観無量寿経には、以下のような意味のことが述べられています。 「釈尊は、韋提希夫人におっしゃいました。 「韋提希夫人よ、あなたは凡夫です。心や思いは劣っており、…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十四節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十四節 問います。 韋提希夫人は功徳の力がとても強くすぐれていて、み仏の思いが加えられたために阿弥陀如来の御姿を見ることができました。 末法の人々は罪業が重いものです。どう…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十三節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第二十三節 「阿弥陀如来を見る、阿弥陀如来に出遇う縁」 第二十三節 また、阿弥陀如来の高度な集中力によって阿弥陀如来を見る・阿弥陀如来に出遇う縁(見仏三昧増上縁)とは、観無量寿…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)第十九 二十 二十一 二十二節 

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)第十九 二十 二十一 二十二節 第十九節 また、般舟三昧経の「行品」の中に、このような意味のことが説かれています。 「釈尊は、跋陀和菩薩におっしゃいました。「もしある人が、七日七夜…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第十六 十七 十八節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第十六 十七 十八節 「いつも阿弥陀如来や諸仏諸菩薩に護られる縁」 第十六節 また、いつも阿弥陀如来や諸仏諸菩薩に護られる縁(護念増上縁)とは、観無量寿経の中の定善第十二観の普想…

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第十四節 第十五節

現代語私訳 善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門) 第十四節 第十五節 「罪を滅する縁」 第十四節 罪を滅する縁(滅罪増上縁)とは、観無量寿経の下品上生の人のように、一生の間ことごとく十悪(十善戒に違反した行為)の重い罪業を造っ…