2020-01-01から1年間の記事一覧

宮沢賢治『銀河鉄道の夜」を読んで

先日、真新しいきれいな状態の岩波文庫版の『銀河鉄道の夜』をブックオフで200円ぐらいで手に入れることができた。 それで、昨日、夜の三時半までかかって、読み終わった。 素晴らしかった。 天才としか言いようがない。 幽冥の境をこれほど生き生きと描く作…

「枝野幸男がなんでも答えます」を視聴して

昨日、youtubeのライブ配信で、立憲民主党の枝野幸男さんがいろんな質問に答える「枝野幸男がなんでも答えます」というイベントがあっていたので視聴してみた。 さまざまな質問にテンポよく的確に誠実に答える枝野さんの様子には好印象を抱いた。 アーカイブ…

BSドキュ 「世界一豪華な刑務所内側」を見て

BSドキュメンタリーの『世界一豪華な刑務所の内側』を見た。 ノルウェーのハルデン刑務所を取材してあり、ともかく驚いた。 まず鉄格子がほとんどなく、服役者は最初に刑務官たちから握手で迎えられるそうである。 個室にはテレビ・DVD・冷蔵庫があり、…

カバラ 「神への祈りの言葉」

カバラ 「神への祈りの言葉」 神よ、 他者を苦しみから救ってあげるためだけに、 そして、他者の一番大切な願いをかなえてあげて、 他者に最高の喜びを授与してあげるためだけに、 その神のただ一つの願いを、 ただ一つの愛・授与・善意を、 かなえてあげる…

映画 「バイス」を見て

映画『バイス』を見た。ブッシュ政権時代の副大統領をしていたチェイニーを描いた作品である。二十年前の、ブッシュ政権と911とイラク戦争の頃、陽気で軽薄そうな大統領のブッシュの側には、陰険でぼそぼそしゃべるおっかなそうなチェイニーがいたことはよく…

アニメ 「聲の形」

良い作品だった。 何度か泣かされた。 耳の聞こえない少女と、その子に好意を寄せる少年の話。 https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01ND0S7QA/mixi02-22/

枝野幸男 結党大会 演説(全文)

枝野幸男さんの、2020年9月15日の立憲民主党結党大会の演説は、字数にすると六千四百字以上となり、充実した深い内容の堂々たる大演説だった。 一度に聞いただけで全部十分に頭や心に入る人もいれば、ゆっくり時間をかけて味わった方が良い方もいるかと思う…

「新立憲民主党の結党大会の様子を視聴して」

四日前の9月15日に行われた新・立憲民主党の結党大会の様子を、いそがしくて見れていなかったので、やっと今日動画で視聴した。 思っていたよりも、ずっと内容の充実した、良いメッセージの数々だったと思う。 ゲストの人々のメッセージも良かった。 まず、…

ドラマ 「独孤伽羅」

北周と隋と唐の皇后にそれぞれなった三姉妹を描いていて、脚色はもちろんあろうけれど、独孤家から三人も姉妹で皇后になったとは、なんと数奇な運命の一族だろうかと感心。中世における宋家の三姉妹みたいなものだろうか。 北周の明帝の皇后になった般若と、…

映画 「ビューティフルマインド」

数学者のジョン・ナッシュの人生を描いた作品。プリンストン大学で教授なり、良い妻も得て順風満帆かと思いきや、統合失調症に悩むことになり、現実には存在しない人物の妄想に苦しむ。妻や大学の同僚たちの優しさや助けにより、徐々に症状が回復していき、…

9月10日新党代表選における枝野さんの演説を聞いて

おととい(9月10日)の新党代表選における枝野さんの演説を、今日やっとyoutubeで聞いた。 いそがしくてきちんとリアルタイムで聞けておらず、NHKのはしょった報道を通じてしか見てなかったのだけれど、やっと全部聞いた。 熱意の伝わるものだった。 長さ…

アニメ 「ぼくの名前はズッキーニ」

良いアニメだった。それぞれに事情を抱えた孤児院の子どもたちの物語。ラストにはほろりとさせられた。 www.amazon.co.jp

アニメ 「夜明け告げるルーの歌」

とても良いアニメだった。漁村の若者たちと、人魚の物語。人魚たちの優しさに思わずほろりとさせられた。 https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%A4%9C%E6%98%8E%E3%81%91%E5%91%8A%E3%81%92%E3%82%8B%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%9F%E3%80%…

映画 「ジェロニモ」

良い映画だった。ジェロニモの勇気と不撓不屈さにも胸打たれるが、個人的にはゲイトウッド中尉が印象的だった。ゲイトウッドの父と兄は南軍に従軍し、負傷と戦死したそうで、そうした背景もあってアパッチ族に理解や共感を持つことが出来たのだろう。にして…

アニメ 「バケモノの子」

良いアニメだった。 まずは師匠の真似をしてなりきることの大切さや、心の闇にとりこまれないようにすること、そのためには多くの人の世話や関りを思い出すこと、など、あらためてなるほどと思った。 https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%A2%…

映画 「名もなきアフリカの地で」

だいぶ前に録画していた「名もなきアフリカの地で」という映画を見た。ナチスの迫害を逃れて、ケニアに移住したユダヤ人の一家の物語で、原作は実体験の回想の本らしい。実体験がもとらしく、わりとリアルな感じで、アフリカでの暮らしの大変さと、かつアフ…

チャイルディッシュな負の遺産 安倍政権という時代

加藤節先生が、安倍政権の負の遺産として、以下の三つの点を指摘していた。 news.yahoo.co.jp 1、立憲主義を否定して法的安定性を崩壊させたこと 2、無責任体制の蔓延3、長期政権の病理 たしかに、これらの負の遺産は大きいと思う。 また、安倍さんのこと…

モーパーゴ 『月にハミング』

最後まで読むと、本当良い小説だった。1915年のルシタニア号の事件が背景となっている。乗客の一人だった少女が主人公で、話自体はフィクションだけれど、第一次大戦を背景に、人間の良さも危うさも描かれていた。ああいう戦争のさ中には、流される人と、ま…

アニメ 「君の膵臓をたべたい」

意外と良い作品だったと思う。映像も美しかった。また、博多の景色がいろいろ出てきたのも良かったと思う。生きるとは、人と心を通わせること、人を認め、愛すること、というのは、そのとおりと思う。 www.amazon.co.jp

映画「グリーンマイル」

心に残る映画だった。無実の罪で死刑囚となった黒人の大男の人物が、実は人を癒す奇跡を起こす能力を持っているという物語。刑務官の人々の苦悩を通じて、安易に死刑だと人を決めつける世間の偏見や思い込みの恐ろしさや、死刑制度の是非についてあらためて…

ドラマ『オスマン帝国外伝』シーズン3を見終わった

ドラマ『オスマン帝国外伝』のシーズン3を今日見終わった。毎回、楽しみに見てきた。 シーズン3を振り返ると、大宰相イブラヒムの唐突な処刑が、やはり最も衝撃的だった。イブラヒムは実在の人物で、奴隷から身を起こし、28歳で大宰相になり、43歳で唐突に…

モーパーゴ「フラミンゴボーイ」を読んで

マイケル・モーパーゴ『フラミンゴボーイ』を読み終わった。子ども向けの小説なのだけれど、内容は深く素晴らしかった。第二次大戦中の南フランスが舞台で、ロマ人の少女と自閉症の少年が主人公で、フラミンゴがたくさん住む美しい湿地の自然を背景に、モー…

安倍首相辞任へとの報道を聞いて思ったこと

安倍首相が辞任の意向を固めたそうで、長かったなぁというぐらいで特に何の感慨もないのだけれど、安倍政権の時代とその前とで比較した場合、ひとつ気になることがある。 それは、安倍政権よりも前と比べて、安倍政権の時代になってから、権力者に媚びへつら…

映画「キリング・フィールド」を見て

カンボジアのポルポト時代を描いた作品。 前半では、主人公のアメリカ人の記者と友人のカンボジア人の記者が、ポルポト派が侵攻してきて占領するプノンペンにいる様子が描かれる。 はじめはあそこまでポルポト派がひどいとは、市民や報道記者たちもよくわか…

マイケル・モーパーゴ『アーニャは、きっと来る』を読んで

マイケル・モーパーゴ『アーニャは、きっと来る』を読んだ。毎度のことながら、モーパーゴ作品にはしばしば泣かされるのだけれど、ラストはやっぱり泣かされた。フィクションだが、いくつかの経験やさまざまな当時の証言や出来事が組み合わせられて基になっ…

Nスペ『アウシュビッツ 死者たちの告白』を見て

先日録画していたNスペの『アウシュビッツ 死者たちの告白』を見た。「ゾンダーコマンド」つまり、ユダヤ人でありながら、ナチスの手先としてガス室の運用や死体の処理に携わった人々が書きのこしたメモの数々についての特集だった。アウシュビッツのガス室…

太宰治 「惜別」「右大臣実朝」を読んで

新潮文庫の太宰治『惜別』には、表題作のほかに「右大臣実朝」も収録されており、太宰の中期の中編小説二編が収録されている。 「右大臣実朝」は源実朝を描いた小説で、おそらくは自分自身を実朝に投影しているのか、とても思い入れのある感じで、リアルに描…

藪野祐三『有権者って誰?』を読んで

若者向けにわかりやすく書かれた岩波ジュニア新書の本で、面白かった。 本書は、有権者をいくつのか種類に分け、通常あまり選挙に行かない「消費者としての有権者」や惰性で投票行動を行う「常連としての有権者」と、市民性を持って公平な視点から投票に臨む…

立憲民主と国民民主の合流の報道を聞いて

立憲民主党と国民民主党の合流がおおむね決まったとのこと。水面下で調整や交渉に当たった人々の努力は、たぶん外野にはわからないものがあったと思うし、一強多弱で各個撃破されるという状況を脱するためには貴重な一歩だったとは思う。 ただ、関係者の方々…

「信じること働くこと カーター自伝」を読んで

『信じること働くこと カーター自伝』を読み終わった。 第三十九代アメリカ大統領のカーターの自伝である。 本書は政治的な回顧録ではなく、もっぱら著者のキリスト教信仰についての本で、信仰を軸にした人生経験の回想が綴られている。 読んでいて思ったの…