安倍首相が辞任の意向を固めたそうで、長かったなぁというぐらいで特に何の感慨もないのだけれど、安倍政権の時代とその前とで比較した場合、ひとつ気になることがある。
それは、安倍政権よりも前と比べて、安倍政権の時代になってから、権力者に媚びへつらい阿る人間が異常に多くなったということである。
その点が、この長期政権の間に、大きく日本が変わった気がすることである。
かつてはこんなには多くはなかったと思う。
なんだか弱きを挫き強きを助く、それがかっこいい、とでも言うような、倒錯した人々が随分と増えた。
べつにそれは安倍さんのせいではないのかもしれないが、「忖度」という、権力への媚びへつらいが横行し、良心や廉恥心が蝕まれた時代だったと思う。
これから先、誰に首相が変わろうと、そういう日本の堕落した気風がますます進行するならば、何にも良いことはあるまいと思う。
政治ではそういったところはあまりどうにも変えることはできないとも思われるので、やはり各自の一般市民が日常生活で、そういうのは恥だということを思い、各自が誇りと良心を忘れずに生きていくしかないのだろう。
この先、誰が首相になろうと、たとえ今現在野党である人々がそのうち政権に就く日があったとしても、いずれにしろ、これ以上「忖度」が流行し浸透する世の中にならず、良心が大切にされる世の中であって欲しいと願うばかりである。