2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
現代語私訳『福翁百話』 第六十三章 「空想は現実の行為のもとです」 心の中で思うことは口に出して言うべきではありません。 口で言うことは、必ずしも実際に行うことができるわけではありません。 学者や知識人が深夜にひとりで寂しい灯りの下に座り、心を…
現代語私訳『福翁百話』 第六十二章 「国家はひたすら前進するべきです」 文明がどれだけ進歩しているかの程度を計ろうとする時、その基準とするべきものは多くありますが、その中でも言論の自由の程度は、ちょうど学問や文化の進歩あるいは退歩の度合いを表…
何のために働くのか作者: 北尾吉孝出版社/メーカー: 致知出版社発売日: 2007/03/12メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 107回この商品を含むブログ (70件) を見る 良い本だった。 真っ向から、仕事に対して、天命ということについて、語られている。 アマゾ…
現代語私訳『福翁百話』 第六十一章 「行き届かないことも御愛嬌のひとつです」 人間であって自分で自分自身を卑しめる人はいないことでしょう。 どのような愚かな人であっても、どのように謙遜する人であっても、その心の底には必ずなんらかの自分を大事に…
現代語私訳『福翁百話』 第六十章 「賢さや強さの程度の違いは愛情が起こるもとです」 同じ極同士は反発し合い、違う極同士は引き合うというのは電気学の法則です。 プラス極とプラス極、あるいはマイナス極とマイナス極が近づけば反発し合います。 それと反…
今日、ひさしぶりにK寺に御聴聞に行って、御同行のOさんに会ったら、Kさんがお亡くなりになったと聴いてとても驚いた。 もう最近のことではなく、いっとき前になるとのことだった。 Kさんはたしか80ぐらいのお年ではあった。 とても良いおばあさんで、F市の…
現代語私訳『福翁百話』 第五十九章 「あんまり裏の裏まで観察することは人付き合いの仕方ではありません」 「水が清すぎると魚は住むことができない」と言います。 魚のためには、あまりにも汚れた水は本来は全然良くないものですが、かといってあまりにも…
現代語私訳『福翁百話』 第五十八章 「人との付き合いもまたそのつど少しずつ行うべきです」 人とのコミュニケーションの仕方は本当にさまざまな方法がありますが、簡単に要約するならば、文章でやりとりすること、直接面会すること、かしこまらずにリラック…
諸葛孔明 「誡子書」 夫君子之行、靜以修身、儉以養紱。 非澹泊無以明志、非寧靜無以致遠。 夫學須靜也、才須學也。 非學無以廣才、非志無以成學。 滔慢則不能勵精、險躁則不能治性 年與時馳、意與日去、遂成枯落、多不接世、悲守窮廬。將復何及。 それ君子…
「夢の八訓」 夢のあるものには希望がある 希望のあるものには目標がある 目標のあるものには計画がある 計画のあるものには行動がある 行動のあるものには実績がある 実績のあるものには反省がある 反省のあるものには進歩がある 進歩のあるものには夢がある
「お金で買えるもの」 お金でベッドは買えるが、眠りは買えない。 お金で本は買えるが、知識は買えない。 お金で食べ物は買えるが、食欲は買えない。 お金で時計は買えるが、時間は買えない。 お金で地位は買えるが、尊敬は買えない。 お金で装飾品は買える…
現代語私訳『福翁百話』 第五十七章 「細心の注意を払って慎み深く生きるべきです」 「立派な徳のある大きな人物は、一見したところ愚かに見えるぐらい大らかなものだ」と東洋では昔から言われます。 そのように言えば、何だかもっともらしく聞こえて、英雄…
現代語私訳『福翁百話』 第五十六章 「智恵はそのつど少しずつ発揮すべきです」 「智恵は小出しにすべし」(智恵はそのつど少しずつ発揮すべきである)とは、昔の時代の人の名言です。 大きく立派な智恵を一度に現して一度に世界を驚嘆させようとするよりも…
現代語私訳『福翁百話』 第五十五章 「人の善い面を見ることと悪い面を見ることについて」 人間は人生において神々や幽霊ではないので、他人の心の中の微妙な動きを知る方法はありません。 そうであるにもかかわらず、社会には正しい人と不正な人とが混じっ…
現代語私訳『福翁百話』 第五十四章 「善いことばや善い行為の実践について」 世の中のいわゆる道徳家が「善いことばや善い行為」などと呼んで、昔の時代のことばや行為の事例を集めて、本に書いたり講演で説いたりして、そのことによって人々や子どもたちに…
涙の縁で命が見える作者: 平井幸聖出版社/メーカー: 文芸社発売日: 2004/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 胸を打つ本だった。亡くなっていく人は、1、こんなにも命は怪我や病気で苦しまねばならぬこと 2、人の命が突然亡くなってしま…
現代語私訳『福翁百話』 第五十三章 「熱い心は胸の奥深くに秘めるべきです」 最近、機械の力を利用する工夫が次々に進歩し、水力、風力、蒸気の力がようやく過ぎ去って、まさに電力の時代に移ろうとしているといったようなことは、本当にただ驚くほかないこ…
現代語私訳『福翁百話』 第五十二章 「独立は自分の心の中にあります」 独立とは、まず他人の世話になることから離れ、すべてのあらゆることを自分自身で引き受けて自分の力で生活し、親子の関係であってもお互いの責任の境界線を明確にすることです。 そし…
イルミネーションアーティスト: ジョシュ・グローバン出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2011/01/26メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る 本当にすばらしい。ジョシュの歌声は、本当に胸打たれる。多くの人に…
くもをおいかけてごらん、ピープー作者: ローレンスブルギニョン,ヴァレリーダール,Laurence Bourguignon,Val´erie d'Heur,柳田邦男出版社/メーカー: 文溪堂発売日: 2007/10メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (1件) を見る 柳田…
『福翁百話』 全百章 完訳 (なんとか出版できないかと思い、いくつかの出版社に相談してみましたが、難しいとの返事でした。 もしこのページを見た出版社の方、あるいは出版社に御知り合いの方がおられましたら、どうか出版を検討していただけないでしょう…
現代語私訳『福翁百話』 第五十一章 「生きていくうえでの勇気」 何も見えない人が千人万人、理性もなく感情ばかりで生きており、そうした人たちばかりのこの世の中にいて、自分自身の生き方を求め、さらに進んで社会全体の進歩を目指し工夫するためには、熱…
「野田政権について若干のつぶやき」 よくわからないことがある。 野田政権の政策は、今のところ、それほど菅政権と違うわけではない。 むしろ、菅政権の脱原発や中間層重視の政策がきちんと継承されるかどうか国民は目を光らせる必要がある段階だ。 しかし…
現代語私訳『福翁百話』 第五十章 「人間の運不運について」 精神論を主張する人々の言葉を聞くと、人間の地位の高低や貧富の差は智恵や道徳の反射として決まるもので、もし智恵を磨き道徳を修めれば成功や出世は必ずできると言います。 また、そうした人々…
現代語私訳『福翁百話』 第四十九章 「ビジネスには信用が必要です」 人間は何事もとかく間違うことの多いものです。 そのような人間のつくっている社会においては、過ち、もの忘れ、杜撰、横着などなどが、意識・無意識の両方において人と人との間をくい違…
有期労働者 年収200万以下74% http://mainichi.jp/life/today/news/20110915ddm002020088000c.html 難しい問題だ。 今の日本のこの現状をどうするかということについて、大きく三つの考え方があると思う。 1、現状で良し。(つまり、正規・非正規の制度的格…
現代語私訳『福翁百話』 第四十八章 「人間のものごとは裏側を忘れるべきではありません」 「たとえ地の果て山の奥、どんな苦労も厭いません」とは、男女の恋で理性を失った様子を表現した民謡の歌詞であり、言葉はあんまり品があるものではありませんが、政…
現代語私訳『福翁百話』 第四十七章 「女性の愛情について」 西洋の学説の中に、女性の身体は生殖のための器官を中心にしており、他の心身の部分も生殖のためにあるというような説があります。 この説は、女性の心身は愛情という一点のみに集中するべきだと…
現代語私訳『福翁百話』 第四十六章 「早い結婚は必ずしも悪いわけではありません」 最近の西洋の流行の学説にかぶれて、男女が早く結婚するのは良くないと主張している人がいます。 その説によれば、年齢がまだ若いのに結婚すれば、早く子どもを産んで生計…
現代語私訳『福翁百話』 第四十五章 「人間の欲望は止めることができません」 人間の心が不完全であることは、人間の身体が不完全であるのと同じことです。 本来であれば、人間の身体には病気はないはずです。 生れたら母親の母乳に養われて、成長してから食…