仏教関連 読書 メモ etc.
後宇多天皇「顕密の教法の心をよませ給いける長歌」 くもりなき 心は空に 照らせども われと隔つる 浮雲を 風のたよりに さそい来て いつを始めと 闇(くら)きより 闇(くら)き道にも 迷ふらむ これを救はむ ためとてぞ 三世の仏は 出でにける 説きおく法…
O先生との質疑応答メモ (昨日、O先生に、一時間ほど一対一でいろんな質疑応答をさせていただいた。 八十二か三になられるはずだけれど、とてもお元気で、信じられないぐらい密度の濃い御話を次々にしてくださった。 以下のメモは、あとで記憶をもとに書い…
今日、源信和尚の『往生要集』を読み終わった。中公から出ている『日本の名著』シリーズの中に入っている現代語訳で読みながら、原文を対照させて読んでいったのだけれど、本当に素晴らしかった。 原文も素晴らしいけれど、この現代語訳はとてもしっかりして…
真田増丸『信念の叫び』を読んだ。 真田増丸は大正時代に活躍した人物。 浄土真宗の僧侶で、仏教救世軍をつくり、北九州等で貧しい人々の支援に東奔西走したらしい。 名前は聞いたことはあったのだけれど、実際にその著作を読んだことは今までなかった。 感…
山本仏骨法話集 全3巻作者: 山本仏骨出版社/メーカー: 法蔵館発売日: 1988/12メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (1件) を見る 本当にすばらしかった。 読みながら、歓喜胸に満つ。 これほどすばらしい本を、読める環境にありながら、今ま…
今井清吉『真宗大綱』を読み終わった。http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/821648とても明晰に浄土真宗の構造と要旨をまとめてあり、とても面白かった。なにせ明治三十九年に書かれた本なので、文体はやや古いけれど、内容はとても良いと思う。有象…
「文殊和讃」 一切菩薩の上首なる 智慧の主(つかさ)の文殊師利 仏種を紹隆する故に 法王子とぞ名づけたる 三世諸仏の大覚母 化他も自行も信行智 三徳具足の文殊師利 法王子とぞ申しける 釈迦牟尼如来のたまわく われいま仏をえたること 皆これ文殊の師恩な…
「十二光仏和讃」 (『仏教和讃三百題』より) 南無大悲無量光 智慧光明はかるべからず 南無大悲無辺光 解脱光輪きわまりなし 南無大悲無碍光 光雲無碍にして虚空の如し 南無大悲無対光 清浄光明体あることなし 南無大悲炎王光 仏光照耀最第一 南無大悲清浄…
明治四十二年出版の「通俗仏教唱歌集」に収録されているのは、明治二十七年版の「因果の鏡」と若干テキストが異なる。 なお、松田甚左衛門という人が編集の明治二十四年の本があり、これが一番古いらしい。 明治二十四年と明治四十二年の版は、明治二十七年…
仏教新聞社というところが明治二十七年に出したものらしい。 少し違うバージョンが他の明治年間に出版されているようだが、とりあえずこれをタイピングしてみた。 わかりやすく仏教の因果の道理を七五調にまとめた面白いものだと思う。 通俗和讃 『因果の鏡…
昨夜、近代デジタルライブラリーでたまたま見つけて、今井清吉『運命と三世因果』という本を読んだ。 明治の本だけれど、明晰に簡潔にとてもよく業や因果について書かれていて良い本だった。 ただで読めるし、多くの人に読んで欲しい良い本と思う。 http://i…
今日、ぱらぱらと読んでいた本に、 「往生をうることは念仏の益なり。 教法にあうことは宿善の故なり。 もし宿善にあらずして直に法にあふといわば、なんぞ諸仏の神力一時に衆生をつくし、如来の大悲一念に菩提をえしめざる。しかるに仏教にあうに遅速あり、…
「秀存語録」を読んでいたら、一蓮院秀存の立てた「十大願」というのが載っていた。 原文は漢文だけれど、自分で書き下してみた。 なかなか良い内容と思う。 試みに現代語訳もつくってみた。 「一蓮院秀存 十大願」 一、願わくば、我れ、善知識の臣となり、…
はじめたばかりの浄土真宗 (インターネット持仏堂 2)作者: 内田樹/釈徹宗出版社/メーカー: 本願寺出版社発売日: 2005/03/23メディア: 新書購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (29件) を見る 面白かった。 特に、印象的だったのは、 内田さんが言…
善導大師の観経疏を読んでいたら、はっとさせられる箇所があった。「あるいは人ありて三種分(慈心不殺・読誦大乗・六念)なきを、名づけて人の皮を着たる畜生となす、人と名づくるにあらず。」つまり、「慈しみの心で生きものを殺さないという戒めを保つこ…
昨日、テーラワーダ仏教を日本に紹介していることで有名な、スリランカ出身の僧侶のスマナサーラ長老の講演会に行ってきた。 特に印象深かった内容は、 仏教が教える人間の幸福は、お金ではなくて、 1、 家族 2、 借金がないこと 3、 人を支えてあげるこ…
いきなりはじめる仏教生活 (木星叢書)作者: 釈徹宗出版社/メーカー: バジリコ発売日: 2008/04/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 33回この商品を含むブログ (23件) を見るいきなりはじめる仏教生活 (新潮文庫)作者: 釈徹宗出版社/メー…
念仏の道ヨチヨチと作者: 小島康誉出版社/メーカー: 東方出版発売日: 2006/05メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログを見る とても良い本だった。 著者の小島さんは、若くして企業を起し、その企業を立派に育てあげられたあと、浄土宗の僧侶と…
さとりへの遍歴―華厳経入法界品〈上〉作者: 丹治昭義出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1994/01メディア: 単行本 クリック: 44回この商品を含むブログを見る 華厳経の入法界品サンスクリット語原文から現代語日本語訳してくれた、本当に貴重な一冊。 とっ…
清水公照さんという、昔東大寺の管長をされていた方の『華厳経入門』という本を読んでいたら、「泥仏放語百カ条」という、清水さんが華厳の教えを聴いて味わう中で折々に感じて書きためたという言葉が書いてあり、とても面白かった。 素晴らしい内容と思う。…
いのち分けあいしもの―東洋の心を生きる作者: 大須賀発蔵出版社/メーカー: 柏樹社発売日: 1987/04メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 本当にすばらしかった。 深々とした味わいと感動が広がる一冊。 著者は、木材会…
無限の世界観「華厳」―仏教の思想〈6〉 (角川文庫ソフィア)作者: 鎌田茂雄,上山春平出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1996/10/01メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る 十二、三年ぶりに読んでみた。 華厳についての概説書。 昔読…
南無阿弥陀仏を現代語訳してみると、「はかりしれないおかげの中に生きていることの目覚めに帰ってきなさい」という風に訳してみるのが良いのではないかと思って、ある人に話してみたら、「はかることなく仏様は受け入れてくださる」という風に自分は受けと…
いきなりはじめる浄土真宗 (インターネット持仏堂 1)作者: 内田樹/釈徹宗出版社/メーカー: 本願寺出版社発売日: 2005/03/23メディア: 新書購入: 7人 クリック: 72回この商品を含むブログ (48件) を見る なかなか面白かった。 特に、「豊かな原因を求める心と…
死んだらおしまい、ではなかった作者: 大島祥明出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/09/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 79回この商品を含むブログを見る 興味深い本だった。 著者は浄土宗の僧侶の方。 二千件以上の葬儀をあげる…
あるネット上の掲示板で、 1、仏教は、真実は人それぞれであるとする価値相対主義にどう答えるか? 2、仏教は、この世の全ては無意味であるとする虚無主義にどう答えるか? 3、仏教は、人間は生まれつき悪であり人間の行動動機は全て利己主義であるとする…
「仏教における人間の尊厳について」(スリ・ダンマナンダ長老) 人間の尊厳という、このシンプルですが、しばしば混乱しているテーマについて、仏教の見地から、議論できる範囲で確認をしてみましょう。 人間の持つ性質において、尊厳や高貴さを育むものと…
浄土三部経 (上) (ワイド版岩波文庫 (73))作者: 中村元出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1991/12/05メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログを見る浄土三部経 (下) (ワイド版岩波文庫 (74))作者: 中村元出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1991/…
ダンマパダの英語の朗読とテキストが無料でダウンロードできるサイトが今はけっこうある。ダンマパダの英語の朗読を聞いて英語を勉強すると、英語と仏教の勉強が一石二鳥でできるかもしれない。 ダンマパダ マックス・ミュラー訳 Dhammapada (translated by …
スリ・ダンマナンダ長老の講演”The Power of the Mind”が、youtubeで視聴できます! 英語ですが、とてもゆっくりわかりやすく話してくださっているので、たぶん誰でもよくわかると思います。 Part 15まであるみたいです! 私は今6まで聞いたのですが、本当に…