2020-08-20から1日間の記事一覧

太宰治 「惜別」「右大臣実朝」を読んで

新潮文庫の太宰治『惜別』には、表題作のほかに「右大臣実朝」も収録されており、太宰の中期の中編小説二編が収録されている。 「右大臣実朝」は源実朝を描いた小説で、おそらくは自分自身を実朝に投影しているのか、とても思い入れのある感じで、リアルに描…

藪野祐三『有権者って誰?』を読んで

若者向けにわかりやすく書かれた岩波ジュニア新書の本で、面白かった。 本書は、有権者をいくつのか種類に分け、通常あまり選挙に行かない「消費者としての有権者」や惰性で投票行動を行う「常連としての有権者」と、市民性を持って公平な視点から投票に臨む…

立憲民主と国民民主の合流の報道を聞いて

立憲民主党と国民民主党の合流がおおむね決まったとのこと。水面下で調整や交渉に当たった人々の努力は、たぶん外野にはわからないものがあったと思うし、一強多弱で各個撃破されるという状況を脱するためには貴重な一歩だったとは思う。 ただ、関係者の方々…

「信じること働くこと カーター自伝」を読んで

『信じること働くこと カーター自伝』を読み終わった。 第三十九代アメリカ大統領のカーターの自伝である。 本書は政治的な回顧録ではなく、もっぱら著者のキリスト教信仰についての本で、信仰を軸にした人生経験の回想が綴られている。 読んでいて思ったの…