泉健太さんとの質疑応答 メモ

今日、泉健太さんが福岡に来る集まりがあり、Tさんから誘われていたので、行ってみた。

泉さんとにえだ元氣さんが最近の状況などについてトークをして、そのあと質疑応答の時間があったので、私も以下の三つのことを質問してみた。

 

Q1,選挙制度改革について。小選挙区比例代表制が導入されてから30年が経つが、社会学的に自公が勝ちやすい構造ができあがっている。政権選択と民意反映を両方実現できる多数派優遇式比例代表制や、参議院におけるロトクラシーつまり抽選制の提案なども最近はあるが、選挙制度改革について何かお考えがあったら聞かせていただきたい。

 

Q2,安全保障について。立憲は民主党とは別の新しい政党ということかもしれないが、一般の有権者民主党の後継政党と思っており、その場合やはり危惧されるのが民主党政権時代の普天間基地移転をめぐる迷走と失敗である。鳩山首相の沖縄に寄り添う思いは美しいとしても、結局迷走して何もできず失敗挫折した。このことからどのような教訓を引き出しているのか、またその教訓を活かすために今後どうするのか、聞かせていただきたい。

 

Q3,講演の話の中で、今の若者世代に対する支援を手厚くするということを強調されていて、そのことには賛成なのだけれど、一方で今の40代前後のロスジェネ世代・就職氷河期世代も非正規雇用が多く悲惨な状況である。このロスジェネ世代の抱える生きづらさや構造的な問題について、どのように考えているか、また何か政策などがあるか、聞かせていただきたい。

 

以上、三つを質問した。

 

一つ目の質問については、ロトクラシーという言葉をあまり泉さんは聞いたことがなかったらしく、抽選制と説明すると、中選挙区制に戻すということですか?と聞き返されて、そうではなく裁判員制度のようにアットランダムにくじ引きで選ぶことだと伝えると、よくわかったとうなずいたうえで、以下のような返答だった。

 

A1, 選挙制度については、小選挙区比例代表の今の組み合わせが適切かどうか、小政党の分裂を促進しているのではないか、ということはあるので、適切で公正な配分や組み合わせについてはきちんと検討し、考えていきたい。ただ、自分としてはまずは小選挙区で勝ちたいという気持ちが強い。そのうえで、抽選制は非常に興味深く、市民の意見を活かすために良いことだと思うので、しっかり考えて検討していきたい。

 

A2,まず大事なことは現実路線だと思っている。民主党政権時代、自分も政務官として政権に入り、多くの先輩方の背中を見ていて思ったことは、安全保障も内政も、社会保障や年金制度についても、どれもあまりにも大きな、本来何年もかけて一つをやっとできることを、あまりにも短期間に大玉をいくつも抱えて一挙にやろうとして、政権の体力をはるかに上回ることになり、挫折したということがあったと感じている。なので、自分はまずは安定した政権をつくることが最も大事だと考えるし、沖縄の問題などの大きな問題は、十年ぐらいかけてじっくりやっていかなければならないと考えている。まずは日米同盟をしっかり今の状況を受け継いで、現実路線で安定した状態をつくるようにしたい。ただ、自分としては、沖縄の問題では地位協定に取り組みたい。コロナにおいても地位協定が壁となり、米軍基地からの感染を防げなかったという状態があった。しっかりと時間をかけ、まずは地位協定にじっくり時間をかけて取り組み変えていきたい。

 

A3,自分自身、いま49歳で、まさにその世代なので、よくわかる。最近も、京都市がその世代向けの採用枠を二つ設けて公募を出したら、何百倍という倍率だった。多くの人が、世代的な構造的な問題で非正規だったり、大変な苦労をしてきた、またしている状況はたしかにあると思う。なので、やり直し雇用といったら言い方がよくないのかもしれないけれど、企業が新卒だけでなくこの世代を正規採用することを後押しすることは、社会として、また政治としてできることだと思うし、やるべきだと思うので、しっかり考えて努力していきたい。

 

大略、以上のような答えだった。

泉さんは明るくて運気上昇といった雰囲気があり、受け答えも誠実な感じで、多くの人から愛されるタイプのように思われた。

他の質問の方にも、丁寧に誠実に答えていた。

 

今度福岡三区から衆院選に出る予定のにえだ元氣さんについても、泉さんは昔からよく知っている盟友であり兄弟分だと思っているというお話をしていた。

にえださんも、会の最後に抱負を語り、その中で「一人一人を大切にする」ということをお話されていて、にえださんは実際そういうあたたかみのある誠実な人柄であることを私もかれこれ十年以上前から知っているけれど、あらためてそれを聞いて安心したというか嬉しかったというか、今後ますますがんばっていただきたいと思った。

 

日本の場合、社会の構造上、自公がどうしてもほとんどの選挙区で強く、立憲はなかなか覆すことは難しい上に、民主党政権の時の迷走や内部抗争のイメージが未だにあってなかなか大変なことも多いと思うが、権力があまりに一方に偏り過ぎることは腐敗を引き起こしやすいので、今後しっかりがんばって欲しいとあらためて思った。