善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)  第四十九節

善導大師『阿弥陀如来を観想する教えの入口』(観念法門)  第四十九節


また、『大集経』の「済竜品」に以下のような意味のことが説かれています。
「その時、娑伽羅竜王は、仏にお願いして竜宮の中にお迎えし、お供えものを供えました。仏は、竜の要請を受け入れました。仏は、その聖なるお弟子方と、その御供えものをお召し上がりになられました。その時、大竜王は、仏の御説法をお願いしました。その時、竜王の王子がいて、華面といいました。みずから仏の前に立って、手足を地面に伸ばし、悲しい声を出して懺悔しました。
「私は過去に何の罪業をつくったのでこの竜の身体に生れてきたのでしょうか」と。
またこの経典が証拠となります。これは真心を尽くして懺悔する方法です。理解すべきです。あらゆるお経の中にすべてこうした文章があります。膨大なので挙げきれません。いま三つの経典を抜粋して、後世に学ぶ人々のために示しました。真心を尽くさない人は除きますが、真心を尽くす人は皆知るべきです。仏は嘘は言いません。