ユダヤ教

ユダヤ教のラビの方との質疑応答 メモ

今日は、ユダヤ教のラビの方の講話を聴きに行ってきた。 レビ記十九章十八節の「自分自身のように隣人を愛しなさい」と訳されている、キリスト教においてもイエスが引用したために重要視されている箇所について、前後のレビ記十九章のテキストの精緻な説き明…

日本の戦国時代に伝わっていたユダヤ教について

長崎などの九州の地域に、「サバト寄り」(あるいは「さばと寄り」)という風習が残っている。 かつてはもっと広範囲に存在していたそうだ。 http://www.seibonokishi-sha.or.jp/catholicgraph/197103.htm https://sites.google.com/site/tomaozaki/Home/tou…

詩篇145篇14節について

詩篇145篇の14節に、以下のような一節がある。 「主は倒れようとする人をひとりひとり支え うずくまっている人を起こしてくださいます。」 (詩篇 第百四十五篇 十四節) “ La Eternulo subtenas ĉiujn falantojn Kaj restarigas ĉiujn kurbigitojn.” (Psalm…

クシュナー 「現代のアダムとエバへのメッセージ」

現代のアダムとエバへのメッセージ―家族・男女のきずなの新しいとらえ方作者: ハロルド・サムエル・クシュナー,松宮克昌出版社/メーカー: サンパウロ発売日: 2006/12/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る アダムとイブの「失楽園」の物語は、「人…

「ヨム・キプール」の歌

この前、たまたまyoutubeで、スティーブ・マッコネル(Steve Mcconnell)という歌手の「ヨム・キプール」という歌を聞き、とても感動した。 ヨム・キプールというのは、ユダヤ教の一年に一度の大贖罪日のことで、その日はユダヤ教徒は断食し、罪を悔い改め、…

神に仕える・賛美するとは

ユダヤ教では毎朝唱えるシェマーの祈りの中で、聖書の申命記の十一章の十三節の箇所があり、 もし神に「魂を尽くして仕えるならば」、多くの恵みが与えられる、ということが述べられる箇所がある。 その箇所を読んでいて、「神に仕える」とはどういうことだ…

ユダヤ教の「アミダーの祈り」(十八祈祷文)

ユダヤ教に「アミダーの祈り」(十八祈祷文)というものがある。 ユダヤ人は日々にこれを唱えるそうである。 現在は全部で十九の節があるが、長い間十八節からできていて、あとで第十九節が付け加わったために、十八祈祷文と呼ばれるそうである。 内容は、祈…

「アル・コル・レイレー」(すべての物事に) イスラエルの歌

イスラエルのナオミ・シェメルの作詞作曲の歌はどれも素晴らしいのだけれど、中でも最近、「アル・コル・レイレー」という曲を聴いて、とても感動した。本当に素晴らしい歌だと思う。曲も、歌詞も、涙を禁じ得なかった。本当に素晴らしい歌だと思う。 「アル…

アヴィヌ・マルケイヌ(われらが父よ、われらが王よ)

これもユダヤに古くから歌だそうである。 「アヴィヌ・マルケイヌ(われらが父よ、われらが王よ)」 われらが父よ、われらが王よ、私たちの声を聞いてください。 われらが父よ、われらが王よ、私たちはあなたのみ前で罪を犯しました。 われらが父よ、われら…

ハティクヴァ(イスラエル国歌) カタカナ歌詞

「ハティクヴァ」コーロード・バレーヴァヴ・ペーニーマー ネーフェシ・イェウーディ・ホーミーヤー ファーテー・ミーズラー・カーディーマー アーイン・レツィーヨン・ツォーフィーヤー オードラーヴダー・ティクヴァーテーヌ ハーティクヴァー・バッシノー…

アナベコーハ (Ana Bechoach) ユダヤ神秘主義(カバラ)の歌

「アナベコーハ」というヘブライ語の歌が、とても素晴らしくて最近よく聞いている。 一〜二世紀頃から伝わるカバラ(ユダヤ神秘主義)の歌だそうで、カバリストは安息日の夜にこの歌を歌うそうだ。 ヘブライ語はわからないので、英語からの重訳になるが、歌…

歌 「ユーカリの林」

「ホルシャット・ハエカリプトゥス」(ユーカリの林)というイスラエルの歌をたまたまyoutubeで聴いてとても感動した。 歌詞は、こんな意味だそうだ。 「美しく若かった母がここへ来たとき 父は丘の上に、彼女のために家を建てた 春は幾度も巡り、半世紀が過…

ヨセフの物語について 奴隷から自由へ

何かの文章や物語を読んだ時に、それをただ知っているのと、深く受けとめるのとでは、同じ文章や物語を知っているとしても、かなり異なっているのだと思う。たとえば、創世記の中のヨセフの物語、つまり、兄たちに奴隷として売られて、エジプトで艱難辛苦の…

ふと思い出したこと イスラエルのドキュメンタリー番組とオバマ自伝より

以前、youtubeで見たイスラエルの歴史のドキュメンタリーに出てきたおばあさんのことを、今日はふと思い出した。イスラエルの建国の頃の歴史についてのドキュメンタリーで、多数の人がいろんな回想や証言をしていたが、その中である品の良いおばあさんが出て…

「岩波訳 詩篇」

[asin:4000261614:detail] 聖書の日本語訳にはいろんな種類があるのだけれど、これはいわゆる「岩波訳」の詩篇である。 詩篇も、訳によって随分印象が変わるもので、私は日ごろは新共同訳で読んでいるのだけれど、岩波訳で読むとぜんぜん印象が違う箇所があ…

「聖書 嘆きの壁 color bible 第六巻」

嘆きの壁 (COLOR BIBLE 聖書)作者: 山形孝夫出版社/メーカー: 小学館発売日: 1986/05メディア: 単行本この商品を含むブログを見る バビロン捕囚から戻ってきたユダヤの人々が、エズラやネヘミヤなどのリーダーや、ハガイやゼパニヤなどの預言者のもとで、廃…

「聖書 バビロン捕囚 color bible 第五巻」

バビロン捕囚 (COLOR BIBLE聖書)作者: 山形孝夫出版社/メーカー: 小学館発売日: 1986/05メディア: 単行本この商品を含むブログを見る カラーバイブルシリーズの第五巻で、エレミヤとエゼキエルによる預言とユダヤの人々への警告と、それらの言葉に人々が耳を…

「聖書 預言者の叫び color bible 4巻」

預言者の叫び (COLOR BIBLE 聖書)作者: 山形孝夫,小学館・ラルース出版社/メーカー: 小学館発売日: 1986/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 炎の預言者エリヤとその後継者のエリシャ、正義を希求したアモス、妻の浮気に悩みながらも許しと愛を実…

加瀬英明 「ユダヤの訓え」

ユダヤの訓え「大物」になる勉強法作者: 加瀬英明出版社/メーカー: 三笠書房発売日: 2007/11/15メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 10回この商品を含むブログ (4件) を見る とても良い本だった。 ユダヤ・ジョークの数々にも笑わされたし、わかりやすくユ…

ヴィーゼル 「昼」

昼 (1972年)作者: エリ・ヴィーゼル,村上光彦出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1972メディア: ?この商品を含むブログを見る『昼』は、ヴィーゼルの『夜』と『夜明け』に続く、三部作の三部目である。一部では、ナチスの強制収容所における主人公の過酷な…

前島誠 「ユダヤ人最高の知恵」

ユダヤ人最高の知恵―自分に“有利なこと”を考えろ!作者: 前島誠出版社/メーカー: 三笠書房発売日: 2003/10メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログを見る 良い本だった。ペルソナ(persona)とは、per(〜を通して)とsona(音)、つまり鳴り響くも…

思考メモ 人生とは何か

人生とは何なのだろう。これは、おそらく、答えのない問いなのだと思う。そして、答えの数も、人の数ほどあるのだろう。そのうえで、暫定的に、自分なりの定義を見つけるならば、私の場合はどう答えようか。おそらくは、そうであって欲しいものは、「あなた…

思考メモ ユダヤ教かキリスト教か

ユダヤ教とキリスト教について云々できるほど私はこのどちらにも詳しくないし、ましてやどちらが正しいかを論じるほどの知識も体験もないので、そのようなことを論じようとは思わない。 ただ、暫定的に自分がどちらをより信じ、受け入れるかということについ…

新約聖書再読破 (聖書再読破)

今日、新約聖書を再読破した。 これで、新共同訳の、旧約1502頁、旧約続編382頁、新約480頁の、合わせて2364頁、人生二度目の最初から最後までの読破を達成できた。 前に一回通読したのは、たしか十四〜十六、七ぐらいにかけてだったので、かれこれ二十年ぶ…

福音書再読

昨日今日で、四福音書と使徒行伝を再読した。四福音書は、三、四か月まえに再読したことがあったけれど、使徒行伝は通読はたぶん十数年ぶりだった。どちらもとても面白かった。福音書を通読してあらためて思ったのは、「信念の力」をとてもイエス・キリスト…

雑感 苦難の僕について

イザヤ書の第五十三章には、「苦難の僕」と呼ばれる以下の箇所がある。 「だれがわれわれの聞いたことを 信じ得たか。 主の腕は、だれにあらわれたか。 彼は主の前に若木のように、 かわいた土から出る根のように育った。 彼にはわれわれの見るべき姿がなく…

「聖書大百科」

地図と絵画で読む聖書大百科 Biblicaビブリカ作者: バリー・J・バイツェル他,バリー・J・バイツェル(原書監修者),船本弘毅(日本語版監修者),山崎正浩他出版社/メーカー: 創元社発売日: 2008/10/02メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) …

「聖書人物記」

図説 聖書人物記:絵画と家系図で描く100人の物語作者: R.P.ネッテルホルスト,山崎正浩出版社/メーカー: 創元社発売日: 2009/10/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る聖書のほとんどの人物について、いろんな昔の画家の絵画の写真とともに解…

先祖を大切にすることについて モーセとの関連で

トーラーに描かれるモーセのエピソードの中で、私が心ひかれるものの一つに、エジプトを脱出する時に、モーセはヨセフの遺骨を運んで行った、という話がある。 「そのときモーセはヨセフの遺骸を携えていた。 ヨセフが、「神は必ずあなたがたを顧みられるで…

雑感 共にいる神

トーラーを読んでいると、「わたしは必ずあなたと共にいる。」「わたしはいつもあなたと共にいる。」といった言葉が、しばしば出てくる。 創世記にも、出エジプト記も、申命記にもそうした表現が出てくる。モーセも、ミディアンの野で四十年ぐらいくすぶって…