- 作者: 加瀬英明
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2007/11/15
- メディア: 単行本
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とても良い本だった。
ユダヤ・ジョークの数々にも笑わされたし、わかりやすくユダヤ人の知恵の数々が盛り込まれていて、ユダヤに興味を持つきっかけや入門書としてとても良いのではないかと思った。
中でも、以下のユダヤのことわざの数々は、とても感心した。
「腰をかがめねば、真理を拾うことはできない。」
「あなたの最も頼りになる友は、鏡の中にいる。」
「影が濃くなれば、それだけ光が近い証拠である。」
「恐れを伴わない希望はなく、希望を伴わない恐れはない。」
「知恵は、それを生かそうとする人々の上にだけ輝く。」
「愛は欠点を隠し、憎しみは長所を隠す。」
「神の前では泣け、人の前では笑え。」
これらは、本当に、考えさせらえる、味わい深い言葉と思う。
また、アインシュタインの、
「教育とは、学校で習ったことを全て忘れてしまったあとに、自分の中に残るもののことである。」
という言葉もなるほどと思った。
ユダヤ教は祈るのではなく、学ぶ宗教である、ということも、あらためてとても興味深かった。
教育とは、一生を通じて自分を伸ばし続けることである。
質問し、自問自答を繰り返すのが、ユダヤ流の教育や勉強の方法である。
人にとって学ぶ過程こそ、結果よりも重要である。
一夜づけは身につかないが、少しずつ勉強したものは身につく。
祈るとは、神を自分の中に迎え入れること。
貧しいことは恥ずかしいことではないが、自慢することでもない。
などなども、なるほどーっと思った。
ユダヤ流の発想とは、
・まず物事の常識を疑ってかかる。
・無用な我慢はしない。
・自分を見つめる時間を持つ。
・生涯をかけて己を磨き続ける。
・一人の人間には、神が創造された全宇宙と同じ価値がある。
ということだと著者のまとめも、なるほどと思った。
多くの人にお勧めしたい、良い本だった。