2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

現代語私訳『福翁百話』 第十八章 「人間は社会において義務があります」

現代語私訳『福翁百話』 第十八章 「人間は社会において義務があります」 人里離れた山奥に逃れて一人だけで生活する仙人にでもなれば別ですが、仮にも人間として同じ人間の中に混じって生活して社会の中で衣食住を他の人間と一緒にしていく以上は、自分ひと…

大連立反対、菅続投支持!

現実問題として、後継首相を誰か選ぶ必要はあるだろうし、その中で誰が良いかを議論することはもちろん意味はあると思います。 しかし、帯に短し襷に長し、の人ばかりの印象がぬぐえませんし、 野田さんは個人としてはまじめで実務能力もあるのかもしれませ…

現代語私訳『福翁百話』 第十七章 「天地万物と格闘する」

現代語私訳『福翁百話』 第十七章 「天地万物と格闘する」 人間の人生などはちっぽけなもので、広大な宇宙から見ればウジムシと似たようなものだという話を先に述べました。 このことは、他人のことではなくて、自分自身がウジムシのようなもので、他のウジ…

【転載】大連立は1941年の悪夢の再現か

以下は、知人のブログの転載です。 私も本当にそのとおりと思います。 大連立で救国内閣を、3次補正で円高対策も=野田財務相 http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPJAPAN-22696420110813 民主党の党首選と、あるいは総選挙の争点は次のようなもので…

大連立で本当にいいのか?

新政権9月の可能性、前原氏ら大連立に前向き http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011081400090 菅政権の次は大連立という話も浮上しているが、本当に大連立でいいのか? かつて大政翼賛会のもとで、日本は肝心な局面でまともな政治を喪失した。 議会政治…

山本おさむ 「どんぐりの家」 5〜7巻

どんぐりの家 (第5巻) (Big comics special)作者: 山本おさむ出版社/メーカー: 小学館発売日: 1997/08/01メディア: コミックこの商品を含むブログ (2件) を見るこの巻は特に涙なしには読めず。 おじいさんの日記や「手をつなごう」の話や、給料袋の話や皆勤…

現代語私訳『福翁百話』 第十六章 「無宗教に見える日本の上流階級や知識人も宗教に惑わされることは避けられません」

現代語私訳『福翁百話』 第十六章 「無宗教に見える日本の上流階級や知識人も宗教に惑わされることは避けられません」 ある人は、このように評論しています。 日本の上流社会は士族階級出身か、そうでなければ他の階級が士族化した者であり、その精神が宗教…

福沢諭吉 「瘠我慢の説」

福沢諭吉 「瘠我慢の説」 立国は私なり、公に非ざるなり。地球面の人類その数億のみならず、山海天然の境界に隔てられて、各処に群を成し各処に相分るるは止むを得ずといえども、各処におのおの衣食の富源あればこれに依りて生活を遂ぐべし。又或(あるい)は…

井上ひさし 『「けんぽう」のおはなし』

「けんぽう」のおはなし作者: 武田美穂,井上ひさし出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/04/08メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る 井上ひさしさんが、生前、小学校で行った実際の講演をもとに、絵本にした本だそうである。 冒…

絵本 「リンカーン ゲティスバーグ演説」

リンカーン ゲティスバーグ演説 (詩人が贈る絵本II)作者: マイケルマカーディ,Michael McCurdy,長田弘出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/04/13メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る リンカーンのゲティスバーグ演説の絵…

【転載】 「原発報道の偏向と「記憶力」について」

以下は、知人のブログの転載です。 本当に、まったくそのとおりと思います。 「原発報道の偏向と「記憶力」について」 ■メルトダウンの可能性、12日には認識…保安院長 (読売新聞 - 08月10日 21:20) http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110810-OYT1T…

山本おさむ 『どんぐりの家』 1〜4巻

どんぐりの家 第一巻 Big comics special作者: 山本おさむ出版社/メーカー: 小学館発売日: 1993/07/01メディア: コミック クリック: 7回この商品を含むブログ (11件) を見る ある人から以前勧められ、読み始めたのだけど、本当にすばらしい作品。とても胸打…

ジョゼフィーン・プール、アンジェラ・バレット 「絵本 アンネ・フランク」

絵本 アンネ・フランク作者: ジョゼフィーンプール,アンジェラバレット,Josephine Poole,Angela Barrett,片岡しのぶ出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 2005/04/01メディア: ハードカバー クリック: 4回この商品を含むブログ (10件) を見る ふと図書館で…

現代語私訳『福翁百話』 第十五章 「不思議な話や怪談は必ずしもとがめる必要はありません」

現代語私訳『福翁百話』 第十五章 「不思議な話や怪談は必ずしもとがめる必要はありません」 びくびくした心には幽霊が見えると言います。 少年少女が遊び半分で順番に怪談を語りあえば、その場にあるものが皆妖怪のように見えてきて、窓に当る風の音も幽霊…

現代語私訳『福翁百話』 第十四章 「最高の道徳的理想を想像して、そこに到達しようと努力すること」

現代語私訳『福翁百話』 第十四章 「最高の道徳的理想を想像して、そこに到達しようと努力すること」 人間の想像力は限りないものであり、それに対して実際に人間が実行できる範囲はとても小さなものです。 駕籠に乗って山道を行くのは大変な忍耐が必要なの…

現代語私訳『福翁百話』 第十三章 「何事も軽く見てこそ活発に生きれる」

現代語私訳『福翁百話』 第十三章 「何事も軽く見てこそ活発に生きれる」 人間がこの世を生きていく上で心がけるべきことは、何はさておき、この世を軽く見てあんまり熱心過ぎないようにするということにあります。 このように言いますと、この世界の人間の…

現代語私訳『福翁百話』 第十二章 「人助けは相手のためではありません」

現代語私訳『福翁百話』 第十二章 「人助けは相手のためではありません」 街中で困っている人を見て、その人を助けたり、その人にお金を恵んであげたりすることは、自分の一時的に起こった情けやあわれみの心を静めるための手段です。 さらに一歩進んでその…

現代語私訳『福翁百話』 第十一章 「善い心は美しいものを愛する感情から始まる」

現代語私訳『福翁百話』 第十一章 「善い心は美しいものを愛する感情から始まる」 人間の心は、醜いことを嫌だと思い、美しいものを愛するものです。 冬の枯れた野原は何となくさびしいもので、春の桜が満開の頃は心も浮き立つものです。 秋の夕暮れに雁が飛…

現代語私訳『福翁百話』 第十章 「人間の心ははてしなく広く大きい」

現代語私訳『福翁百話』 第十章 「人間の心ははてしなく広く大きい」 人間の人生は、まことにみすぼらしくみじめなことはウジムシと同じようなもので、宇宙からすれば、朝の露が蒸発するほどの短い間の五十年か七十年ぐらいの間を、遊戯や冗談のように過ごし…

現代語私訳『福翁百話』 第九章 「善いことは簡単で悪いことは実行するのが難しい」

現代語私訳『福翁百話』 第九章 「善いことは簡単で悪いことは実行するのが難しい」 世の中の人は、たとえ自分自身は善いことをしていないとしても、他の人からは自分に対して善いことをして欲しいと思うものです。 他人に悪口を言っているのに、自分が他人…

現代語私訳『福翁百話』 第八章 「善いことか悪いことかの基準は自分がして欲しいことかどうか」

現代語私訳『福翁百話』 第八章 「善いことか悪いことかの基準は自分がして欲しいことかどうか」 道徳とは、人間と人間の関係があって後に生じる事柄です。 たとえば、もし船が難破して無人島に漂着して、ただ一人だけその島に上陸した人がいたとすれば、そ…

広島で演説 菅総理、よくぞ言った

「脱原発依存」目指す。菅首相、広島原爆忌で異例のあいさつ http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011080600123 菅総理「広島市原爆慰霊式・平和祈念式あいさつ」全文 http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201108/06hiroshima.html 日本国の総理とし…

現代語私訳『福翁百話』 第七章 「人生を気楽に生きていくための方法」

現代語私訳『福翁百話』 第七章 「人生を気楽に生きていくための方法」 第七章 「人生を気楽に生きていくための方法」(人間の安心) 宇宙の中に私たちの地球が存在するということは、たとえるならば、大きな海の中に浮かんだ小さなケシの種のようなものだと…

現代語私訳『福翁百話』 第六章 「宇宙への感謝の思いは起こすべきかどうか」

現代語私訳『福翁百話』 第六章 「宇宙への感謝の思いは起こすべきかどうか」 第六章 「宇宙への感謝の思いは起こすべきかどうか」 宇宙・大自然というものは、大いなるからくりで、神秘的な尊さをそなえた不思議なものです。 この地球の上のあらゆる物、人…

柳田邦男訳・ルース・バンダー ジー著 『エリカ 奇跡のいのち』

エリカ 奇跡のいのち作者: ルース・バンダージー,ロベルトインノチェンティ,Ruth Vander Zee,Roberto Innocenti,柳田邦男出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/07/14メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (12件) を見る すばらしい…

吉岡斉「原発と日本の未来」を読んで

原発と日本の未来――原子力は温暖化対策の切り札か (岩波ブックレット)作者: 吉岡斉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/02/09メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 32人 クリック: 414回この商品を含むブログ (25件) を見る とてもためになった。 単純…

現代語私訳『福翁百話』 第五章 「原因と結果の法則」

現代語私訳『福翁百話』 第五章 「原因と結果の法則」(因果応報) 今まで述べてきたように天の定めた道理が真実であるとすれば、この宇宙のあらゆる物事の間に働く原因と結果の法則も真実で正確であることについて、疑うべきではありません。 私たち人間の…

現代語私訳『福翁百話』 第四章「将来の希望」

現代語私訳『福翁百話』 第四章「将来の希望」 第四章 「将来の希望」(前途の望) 天の定めたことは人間にとって道理にかなっているということはすでに述べました。 人間が思い通りにならないということは、人間の側の誤りや罪です。また、人間の側の力量や…

現代語私訳『福翁百話』 第三章「天の定めたことは人間にとって道理にかなっている」

現代語私訳『福翁百話』 第三章 「天の定めたことは人間にとって道理にかなっている(天道可なり)」 天と人間が向かいあうこの宇宙の中の、あらゆる現象の中で働いている法則、つまり自然の真理というものは、絶対的に真実なものです。 しかし、自然の真理…

ロナルド・ドーア 『「奥の院」阻む民主主義』 (西日本新聞8月1日朝刊)

今朝(8月1日付)の西日本新聞の朝刊に載っていた、ロナルド・ドーア 『「奥の院」阻む民主主義』はとても面白かった。この記事によれば、日本においては、「経済産業省・経済団体・電力企業複合体」の三者が政治権力に巨大な影響力を持っているのではないか…