
- 作者: マイケルマカーディ,Michael McCurdy,長田弘
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2002/04/13
- メディア: 単行本
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リンカーンのゲティスバーグ演説の絵本。
とても良い本だった。
長田弘の訳も、マイケル・マカンディの絵も、とても良かった。
あらためて、リンカーンのメッセージに胸を打たれる。
「私たちがここで何を語ろうと、世界はさして注意をはらわないでしょうし、末永く思い出にとどめることもしないでしょう。しかし、勇気ある人たちが、この地でなしたことが、忘れ去られることは決してないのです。
この地で闘った人たちが、気高く、これほどまでに前進させながら、まだ完了していない仕事に、今、身をささげること。それこそ、私たち、生きてあるもののなすべきことです。」
このメッセージ、今の日本にも、とても響くメッセージだと思う。
この本の解説の中で解説者の人が、「理想主義ほど役にたつものはない。理念こそ問題である。言葉は武器よりもずっと大事だ。」ということを、リンカーンはこのたった三分間の短い演説で鮮烈に示したと述べている。
本当にそうだろう。
そして、そのようにこの演説を受けとめ、長く語り継いできたアメリカの
人々が、またすごいと思う。
それに比べて、日本では、菅総理が重要な演説をしても、「個人的な思い」だと嘲笑し、冷笑し、ろくに耳も傾けなかった。
「理想主義ほど役にたつものはない。理念こそ問題である。言葉は武器よりもずっと大事だ」ということを理解しないし受けとめることができない国民は、やはり「人民の、自民による、人民のための」政治を実現することは難しいのだろうか。