2010-12-21から1日間の記事一覧

石川三四郎 「無政府主義講座」を読んで

(2009年11月記す)石川三四郎の「無政府主義講座」(著作集五巻所収)を読んだ。 なかなか面白かった。 石川が言うには、無政府主義は普通の社会主義と異なり「心理的改造」に重きを置くそうである。 心理的改造とは、「我々の社会生活における相互関係の見…

石川三四郎 「無政府主義の原理とその実現」を読んで

(2009年11月記す) 石川三四郎の「無政府主義の原理とその実現」(著作集五巻所収)を読み終わった。 かなり面白かった。 石川が言うには、世界に現われたもろもろの思想はすでにことごとく失敗し、人類解放に任ずる資格を喪失してしまった。 ただひとつ、最…

石川三四郎 「マフノの農民運動」を読んで

(2009年11月記す) 石川三四郎の「マフノの農民運動」を読んだ。 面白かった。 この本は、主にアルシノフというマフノの同志だった人の本に依拠しているらしいが、短くマフノ主義運動の顛末がまとめてあって、なかなか面白かった。 マフノはウクライナの貧…

NHK 探検ロマン世界遺産 スリランカ・聖地キャンディ

以前、NHKの世界遺産のスリランカのキャンディ・仏歯寺の特集があった。 http://archives.nhk.or.jp/chronicle/B10002200090810260030076/(以下はその番組を見た時の感想) 仏歯寺のとてもきれいな仏舎利容器などが映ったり、敬虔な人々の様子が映ってい…

ドキュメンタリ宣言 なぜいま若者たちは〜カメラが見た右翼と左翼〜

昨年(2009年)の八月頃、ドキュメンタリ宣言という報道番組で、左翼と右翼の特集があっていた。http://www.tv-asahi.co.jp/d-sengen/contents/diary/0029/index.html(以下はその番組を見た時の感想) ”左翼”への特集としては、法政大学における中核派の、…

林覚乗 「同行二人」

以前、南蔵院というお寺のご住職の林覚乗さんの「同行二人」という講演のDVDを聴いた。良い話だった。感謝する心や感動する心を持っているかどうかが、自分の人生を豊かにするかどうかを決める。 愚痴や不平ばかりで生きるのもできるし、感謝やうれしいこ…

光地英学 「日本の仏舎利塔」を読んで

以前、光地英学「日本の仏舎利塔」(吉川弘文館)という本を読んだ。http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BB%8F%E8%88%8E%E5%88%A9%E5%A1%94-%E5%85%89%E5%9C%B0-%E8%8B%B1%E5%AD%A6/dp/4642072586いやぁ〜、面白かった。 この本は1986…

日向美則 「瞑想と念仏」を読んで

以前、日向美則「瞑想と念仏」(京都修道院出版局)という本を読んだ。 http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/1207963/sすごい本だった。 独特の観点から、禅と念仏が一致すること、如来と自分の断絶を前提とした上での信仰こそ真であること、念仏に霊響があるこ…

石川三四郎のマルクス批判

石川三四郎の「歴史哲学序説」を読んでたら、マルクスの弁証法や進歩的な歴史観をいろいろ批判してあって面白かった。 石川三四郎がなぜ唯物弁証法を批判するかというと、 一、生命の双発的・創造的発展を無視しているから ニ、人間における幻影・錯覚の要素…

宮本顕治 「敗北の文学」を読んで

宮本顕治「敗北の文学」を読んだ。 筑摩の現代日本文学大系の54巻に収録されている。 http://www.amazon.co.jp/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%96%87%E5%AD%A6%E5%A4%A7%E7%B3%BB%E3%80%8854%E3%80%89%E7%89%87%E5%B1%B1%E4%BC%B8-%E5%B9%B3%E6%9E…

亀井俊介 「アメリカ文化と日本 「拝米」と「排米」を超えて」を読んで

以前、亀井俊介「アメリカ文化と日本 「拝米」と「排米」を超えて」(岩波書店)という本を読んだ。 面白かった。 http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E2%80%95%E3%80%8C%E6%8B%9D…

重松明久 「念仏者としての福沢諭吉」

以前、重松明久「念仏者としての福沢諭吉」(探求社)という本を読み終わった。 http://www.amazon.co.jp/%E5%BF%B5%E4%BB%8F%E8%80%85%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AE%E7%A6%8F%E6%B2%A2%E8%AB%AD%E5%90%89-%E9%87%8D%E6%9D%BE-%E6%98%8E%E4%B9%85/dp…

Nスペ 35歳をすくえ

以前、Nスペで、「明日の日本 35歳をすくえ」という番組があっていた。 http://www.nhk.or.jp/special/onair/090506.html(以下はその時の感想) 暗澹となるような近未来のシュミレーションがあり、今現在の35歳の人々の置かれている非常にシビアな状況が取…

Nスペ 通商国家の挫折

以前、Nスペで、JAPANというシリーズの第三回の「通商国家の挫折」という番組を見た。http://www.nhk.or.jp/special/onair/090607.html(以下はその時の感想)戦前の日本が、通商国家をめざしていかに努力し、そして破綻していったかについて、特集していた…

西春彦 「回想の日本外交」を読んで

以前、西春彦「回想の日本外交」(岩波新書)という本を読んだ。 http://www.amazon.co.jp/%E5%9B%9E%E6%83%B3%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%96%E4%BA%A4-1965%E5%B9%B4-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E8%A5%BF-%E6%98%A5%E5%BD%A6/dp/B000JAE…

Nスペ ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる

以前、NHKであっていた、アマゾンの奥地のヤノマミ族の特集を見た。 http://www.nhk.or.jp/special/onair/090412.html 第一印象でちょっと意外だったのは、べつに偏見とかもってて見たからじゃないのだけれど、ヤノマミの人々の顔が、なんというか、わりと賢…

師岡佑行 「西光万吉」

以前、師岡佑行「西光万吉」(清水書院)という本を読んだ。http://www.amazon.co.jp/%E8%A5%BF%E5%85%89%E4%B8%87%E5%90%89-Century-Books%E2%80%95%E4%BA%BA%E3%81%A8%E6%80%9D%E6%83%B3-%E5%B8%AB%E5%B2%A1-%E4%BD%91%E8%A1%8C/dp/4389411101 西光万吉は…

クロ現 貧しくて学べない 高校中退者増加

(2009年3月記す)以前、クローズアップ現代で、「貧しくて学べない」という高校中退者増加についての特集があっていた。http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2712(以下はその番組を見た時の感想) 私立高校など、高額な学費が支払…

クロ現 病院に行けないこどもたち

(2009年三月記す) 以前、クローズアップ現代で、最近は病院に行けない子ども達が増えているという特集があっていた。 「病院に行けないこどもたち」http://veohdownload.blog37.fc2.com/blog-entry-1908.html 医療費の支払いができないため、病院に行くこ…

映画 大地と自由

そういえば、あれはいつ見たのだろう。 だいぶ昔、衛星放送で、スペイン内戦を描いた映画を見た。 タイトルも忘れてしまっていたのだけれど、ネットで検索をしてみたら、ストーリーから考えて、たぶん「大地と自由」という映画だったのだと思う。 http://ja.…

ティク・ナット・ハン 目覚めのことば

“Waking up this morning, I smile. Twenty-four brand new hours are before me. I vow to live fully in each moment, and to look at all beings with eyes of compassion.” (Thich Nhat Hanh) 「朝起きたら、にっこり微笑む。 24時間のまっさらな新しい…

ティク・ナット・ハンの本より メモ

親が子どもにプレゼントできる最大最高のものは、自分自身がしあわせであるということである。 そうすれば、子どもはその姿を見て、しあわせの種を自分の心に持つことができる。

文字瓦

(2009年5月記す) むかし、たぶん「その時歴史が動いた」か何かでテレビで見て、暗澹たる気持ちになったのだけれど、 戦国時代の一向一揆への弾圧をもの語る、越前小丸山城跡から出土したという瓦には、こんな文字が書かれていたという。 「五月二十四日、…

梯和上の御法話 メモ

(2009年5月記す) この前、梯実円和上の御法話を聴いてて、なるほどーっと思ったことがあった。 ちょっと不正確かもしれないけれど、だいたい以下のような内容の御話がとても印象にのこった。 釈尊のお悟りとは、生死を超えた精神の領域に目が開くことだっ…

み仏に抱かれて

「み仏に抱かれて」 作曲:野村成仁 、作詞:日曜学校同人 一、 みほとけに 抱かれて 君ゆきぬ 西の岸 なつかしき おもかげも きえはてし かなしさよ 二、 みほとけに 抱かれて 君ゆきぬ 慈悲の国 みすくいを 身にかけて 示します かしこさよ 三、 みほとけ…

ダンマパダ(121節と122節) メモ

ダンマパダ(121節と122節) ・「その報いは私には来ないだろう」とおもって、悪を軽んずるな。 水が一滴ずつ滴りおちるならば、水瓶でもみたされるのである。 愚かな者は、水を少しずつでも集めるように悪を積むならば、やがてわざわいにみたされる。 ・「…

メモ 武内洞達のことば

”そこで 「順逆二境とも人生の財産である。 そのどちらも因縁所生である。 つまり人生の事すべて、善きも悪しきも因と縁の和合による結果である」 こういう人生観に立たなければ真の解決はつかないのではないでしょうか。 これをもう少し解り易く申しますな…

人間に三等

(2009年4月頃記す) 福翁百話を読んでたら、人間を三等に分類している文章があって、なかなか面白かった。 下等な人というのは、他を害して自分の欲を満たそうとするような人。 中等の人というのは、さほど人に迷惑もかけないけれど、自分の一家のことだけ…