Nスペ 35歳をすくえ

以前、Nスペで、「明日の日本 35歳をすくえ」という番組があっていた。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090506.html

(以下はその時の感想)


暗澹となるような近未来のシュミレーションがあり、今現在の35歳の人々の置かれている非常にシビアな状況が取材されていた。

積極的雇用政策、住宅家賃や託児所への支援・補助、働く形態や時間への企業側の配慮や仕組みの工夫、といったことが、今現在の35歳の人々の置かれているあまりにもシビアな状態をなんとかサポートし、さらなる少子化や薄給・転落への歯止めになる、と提唱されていた。

たしかに、イギリスの積極的雇用政策や、フランスの家賃・育児への支援などは、大いに日本も学ぶべき気がした。

っつーか、いつも思うのだけれど、日本よりも教育・医療・福祉などでダメな先進国って、はっきり言ってアメリカしかこの世に存在しないのではなかろうか。
それも、日本国民自身が選択して望んできた結果なのかもしれないけれど。

35歳周辺世代って言ったら、ばっちり私も入るわけで、これから二十年、国や社会の一線に立って背負っていかなければならない責務を持っているんだろうけれど、近未来のシュミレーションなどを見るたびに、暗澹たる気になるな〜。。

先のことをあんまり心配したり不安になっても仕方ないので、自分がどうしっかり生きるかってことと、できれば積極的雇用政策などを打ち出せる政党・政権を選択し支援するしかない、ってことだろうか。

にしても、どの世代にもそれなりの苦労はあって、祖父母の世代などはそれこそ先の大戦で我々どころではない苦労だったんだろうけれど、今の三十五歳以下の世代も、バブルの恩恵など何一つ受けず、暗澹たる未来の責任ばかり背負わされるわけで、貧乏くじっていえば貧乏くじだよなあ。。

いつの世も、自分の時代の責務を引き受け、運命を愛さないことにはどうにもならないので、しゃあないと思って従容と受けて立つしかないのだろう。

しっかし、思うのだけれど、あんまり日々の暮らしに忙しく大変であれば、じっくりと国や政治的選択を考える余裕もないのではなかろうか。
こんだけ苦境に立たされても、意外と三十代、二十代って保守化しているみたいだし(真正の保守というわけでなく単に保守的という意味での)、積極的雇用政策やまともな福祉が実現される政治や、あるいは政官財の癒着にきちんとメスを入れて無駄を省くといったこと自体が、ひょっとしたらずっと実現せず、最悪のシュミレーションどおりに行くような気もしてきた。

そうならぬように、自分にできる範囲でちょっとずつそうならぬようにしていくしかないのだろう。

しっかし、80年代はジャパン・アズ・ナンバーワン、なんて言われてたのになあ。。
いつから、こんな生きづらい世になったのやら。。


(その後、政権交代が実現し、現在の菅政権は雇用に重点を置いているようである。35歳周辺の世代をとりまく環境はどうなっているのか。続けての調査や報道がもっとなされて欲しいものだ。)