メモ 武内洞達のことば

”そこで

「順逆二境とも人生の財産である。

そのどちらも因縁所生である。

つまり人生の事すべて、善きも悪しきも因と縁の和合による結果である」

こういう人生観に立たなければ真の解決はつかないのではないでしょうか。
これをもう少し解り易く申しますならば、善かったことはおかげである。
悪かったことはきびしいご意見を賜ったのである。

と、このように順境と逆境を受けてゆく。

これこそ真実を恵まれた人生のあるべき生き方、と申してよかろうと思うのであります。”




「人間がいくら燃えて、沸(たぎ)っても所詮は「一生不悟」でしかありません。

だから、そういう自己自身を本願力に体当たりして、ぶっつかり、ムズと抱きとられて、その喜びと安らぎから、自己燃焼を続けることが、報仏恩の生涯でありましょう。

そこを生涯聞法すればこそ、生涯現役ともいえるでしょう。
その間たとえいろいろ苦悩はあっても・・・。」




「真実に生きる」ことは凡夫にはどうしても完全には仕切れない、その点落第となってしまうこの身も、
「真実を生きる」ことはできる。
真実をめぐまれ、真実の中を生きる道を、親鸞聖人が開いてくれた。




(武内洞達)