Nスペ ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる

以前、NHKであっていた、アマゾンの奥地のヤノマミ族の特集を見た。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090412.html


第一印象でちょっと意外だったのは、べつに偏見とかもってて見たからじゃないのだけれど、ヤノマミの人々の顔が、なんというか、わりと賢そうな、気のきいた顔をしていることだった。
決して、未開の野蛮人、なんてものじゃなくて、場合によってはよっぽど今の日本人よりいい面構えといい目をしているのかもしれない。
第一、なんだか、明るそうな雰囲気だった。

集団で狩をし、集団で獲った獲物は、村の人間全員に平等に分配されるそうである。
いわゆる、原始共産制っていうものだろう。

なんだか、若いわりとかわいい女性とかでもイノシシ一頭を平気で担いでて、なんちゅうか健康でタフなんだろうなあ〜っと感心した。

ほとんどの男女は、一夫一妻らしい。

ルソーが見たら泣いて感動して自らの理想としそうな部族だった。
一万年ぐらい、あんまり変わらない暮らしをして、古来の習慣を守っているそうである。

しっかし、なんとも我々の感覚からすれば衝撃的なのは、生まれてきた子どもを人間として受け入れるか精霊にするか、生まれた直後に母親が判断し、精霊と決めた場合は、蟻塚に投げ入れて、蟻に食べてもらったあとに、その蟻塚に火をつけて燃やすらしい。
理由は問われず、母親以外はただ受け入れる、と。

ヴァチカンやアメリカの右派が聞いたら卒倒しそうな話だが、連中のうそ臭い正義や偽善よりは、なんだかスカッとするような潔い気がするのはなぜだろう。
とはいえ、私も、そればかりはついていけないような、ヤノマミに生まれなくてよかったという気もしないこともない。

うーん、よくわからないが、古事記の頃の日本も、わりとこんな感じだったのだろうか。

現代先進国文明とヤマノミ族と、どちらがしあわせなのかというと、一概には言えないような気がしてきた。

一概に言えないし、人はそれぞれの環境で、しあわせに生きるしかないし、逞しく生きれるものなのかもしれない。
どちらも、互いを羨ましがるほど気楽ではないし、かといって自分が思いあがるほど自分のみが良いというわけでもないのだろう。