2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「スリランカに昔から伝わる偈文」 以下の偈文は、スリランカに昔から伝わるシンハラ語の偈文で、作者は不明らしい。デニヤーイェ長老が折に触れて読んだくださり、その響きの美しさに毎回とても胸を打たれてきた。 今日、お願いして文章をアルファベットで…
現代語私訳『福翁百話』 第四十四章 「女性の再婚について」 この世の中を軽く見て、人間のあらゆる出来事を一時の遊びやゲームのようなものとみなす。 しかも、その遊戯を本気で努力し、怠らず、ただ怠らないだけでなく本当に熱心に努力の極みにまで達す。 …
現代語私訳『福翁百話』 第四十三章 「慈善には二種類の区別があります」 他の人の病気の苦しみや貧困の苦しみ、あるいは突然の災難を憐れんで、たとえば病気の人には薬を与えたり貧しい人には食べ物を与えたり、洪水や火事や飢饉などの被災者にはお金や物を…
現代語私訳『福翁百話』 第四十二章 「慈善は他の人の不幸を救うことだけが目標です」 天の定めることは人間にとって道理があるかないか、それは問題です。 人間の社会の不幸はその人の生き方の責任だけで決まるものではありません。 早く両親を亡くしたみな…
現代語私訳『福翁百話』 第四十一章 「独立する方法」 人には、自分を信じ自分を重んじる心(自信自重の心)がなくてはなりません。 自分にはこれぐらいの智恵や道徳が備わっており、世の中に恥じるような非は何もない、だから自分の身は尊いものである、と…
「大きな岩 」 ずっと昔から何回も輪廻を繰り返している間に、欲と怒りが大きな岩の塊の様になっている。 しかし、この塊を仏像にする事は可能。少しずつ、出来る所から削って行って、仏像にする事は可能。 しかし、とても大きく堅いので簡単にはできない。…
Sabba pāpassa akaraṇaṃ - kusalassa upasampadā, サッバ パーパッサ アカラナン クサラッサ ウパサンパダー すべての悪いことをやめること。 善いことに入っていくこと。 Sacitta pariyodapanaṃ - etaṃ buddhāna sāsanaṃ. サチッタ パリヨーダパナン エータ…
現代語私訳『福翁百話』 第四十章 「子どもの品格を高く育てるべきです」 家の雰囲気を良くして、子どもの良い性質を育むことはもちろん大切です。 しかし、この社会の風習やありかたは一般的にあんまり良いものではないので、子どもを養育する時は交際する…
“Paticca Samuppâdo “(パティッチャ・サムッパードー) 「因縁の教え」 Avijjâ paccayâ sankhârâ Sankhârâ paccayâ viññanam アヴイッジャー パッチャヤー サンカーラー、サンカーラ パッチャヤー ヴィンニャーナン、 無明に縁って行が生じる。行に縁って識…
現代語私訳『福翁百話』 第三十九章 「人生における遺伝の影響を観察すべきです」 子どもに対して教育をするには、まず第一に、子どもの体質や健康状態を観察して、はたして学業を十分に行うことができるか見定めた後に、はじめて学問を始めさせるべきです。…
現代語私訳『福翁百話』 第三十八章 「子どもの教育費にけちであること」 人間の社会の習慣というものは簡単には消滅しないものです。 昔、日本がまだ封建社会だった時代には、教育といえばただ武士階級の人々だけに一般的には限られていました。 また、武士…
現代語私訳『福翁百話』 第三十七章 「やむをえない場合は子どもを人に託す」 子どもに対する教育は、父親と母親の両親の責任であり、その責任を逃れるべきではありません。 責任を全うするための方法としては、まずは家の雰囲気を良くすることが根本で、智…
現代語私訳『福翁百話』 第三十六章 「日本の男尊女卑の弊害は主に外面的なものです」 日本の女性には権利や権力がないと言われます。 この言葉はたしかにそのとおりです。 男性と女性が家に一緒にいる場合、女性は、ある部分においては、本当に卑屈な態度を…
現代語私訳『福翁百話』 第三十五章 「女性の教育と権利について」 女性の教育は言うまでもなくおろそかにしてはなりません。 学問の理解がなれば、ご飯を炊くこともできないはずです。 ましてや、それ以上に難しい、裁縫や料理、病気の人の看護介護、子ども…
現代語私訳『福翁百話』 第三十四章 「中途半端な半信半疑のままでいてはいけません」 同じ医学という名称なので、中国伝来の東洋医学の医者も、西洋医学の医者も、同じく医者であるように一見見えますが、実際の治療に関しては、古来の東洋医学の医者に対し…