アインシュタインのことば

ウィリアム・ヘルマンス『アインシュタイン 神を語る』(工作舎)より



「今生きているものは、これから起こることに責任がある。」


(ひとつの公式を得るのに九年もかかったことについて)
「あきらめなかったのは本当だ。直観がそうさせたんだ。」


「宇宙的宗教を打ち立てねばならない」
「宇宙的人間が復興する必要がある」

「神は法則に基づいて働いている」
「神の意思は自然から読み取ることができる。私に関心があるのはただ創造の法則だ。」


「この宇宙には道徳律がある」

「自然の総体は生命だ。宇宙はひとつの調和した全体」

「すべての存在は創造的原理に依存しており、人の創造的原理は良心」

「これが宇宙的宗教の芽生えだ。同胞意識と人類への奉仕が、その道徳規範となる。」


「聖詩や仏教の文献の中には、この宇宙的宗教を暗示しているものがある。異教徒のデモクリトスカトリックアッシジの聖フランチェスコユダヤ教徒スピノザなどもそうだった」
(p.114)


「しかし私はこの世に関心があるよ。スピノザが崇めた神は、わが神でもある。宇宙を支配する調和した法則の中で、私は毎日彼と対面する。わが宗教は宇宙的なものであり、我が神もまた、そのあまりの広大無辺さゆえに、人間一人ひとりの思惑に関心を払うようなものではない。私は畏怖に基づく宗教は認めない。我が神は、必要に迫られた行為の責任を問いつめることはないだろうからだ。わが神は、その法則を通して語りかける。われわれは来世の賞罰を恐れたり期待したりするためではなく、善行のために善を行うべきじゃないのか」(p.150)


(イエスは人間の尊厳を高めたという意見に対し)
「モーゼ、イザヤ、エレミヤ、それにブッダもね」

「宗教と科学は調和するものだ」(p.157)


「私の永遠は、いま、この瞬間なんだ。興味があるのはただ一つ、今自分がいる場所で目的を遂げること。この目的というのは、両親とか周囲から与えられるものではない。なんらかの未知の要因に誘われたものなんだ。それらのおかげで、私も永遠の一部になっている。その意味では、私は神秘主義者といえる。」(p.172)

(悩む若者が「信じる価値のあるものなんて存在するのでしょうか?」と問うたのに対し)
「たぶん、あるさ。私は人の友愛と個人の独創性を信じてる。では、それを証明しろと言われても、むずかしいな。君は全生涯をかけて、信じるものを確かめてみることができる。そして説明をつけるかもしれないが、それはまったく無益だろう。とはいえ、信念とは、われわれのこの存在みたいなもので、それは事実なんだ。まだ信じるものを見つけていないのなら、自分が何を感じ、何を望んでいるのか知ることにつとめてごらん」(p.228)

「一人になるんだ。そうすれば、真実を求めて、あれこれ考える時間ができるよ。聖なる好奇心をもちたまえ。人生を生きる価値のあるものにするんだ」(p.237)

「静かにたたずみ、そして不思議の念をもつんだ。成功者ではなく、価値ある人間になるよう努力するんだ。」(p.239)