増支部経典 第四 無調品

支部経典 第四 無調品


一、 比丘衆よ、我は、かほどにも調(ととの)えられざる時は大無利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、調えられざる心は大無利を成すなり。


二、 比丘衆よ、我は、かほどにも調えられたる時は大利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、調えられたる心は大利を成すなり。


三、比丘衆よ、我は、かほどにも守られざる時は大無利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、守られざる心は大無利を成すなり。


四、比丘衆よ、我は、かほどにも守られたる時は大利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、守られたる心は大利を成すなり。


五、比丘衆よ、我は、かほどにも護られざる時は大無利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、護られざる心は大無利を成すなり。


六、比丘衆よ、我は、かほどにも護られたる時は大利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、護られたる心は大利を成すなり。


七、比丘衆よ、我は、かほどにも防がれざる時は大無利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、防がれざる心は大無利を成すなり。


八、比丘衆よ、我は、かほどにも防がれたる時は大利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、防がれたる心は大利を成すものなり。


九、比丘衆よ、我は、かほどにも調えられざる、守られざる、護られざる、防がれざる時は大無利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、調えられざる、守られざる、護られざる、防がれざる心は大無利を成すなり。


十、比丘衆よ、我は、かほどにも調えられ、守られ、護られ、防がれたる時は大利を成す法を、他に一も見ず、比丘衆よ、それはすなわち心なり。
比丘衆よ、調えられ、守られ、護られ、防がれたる心は大利を成すなり。