メモ 「悟りに向けて発心するとは」(華厳経 ドラヴィダ人メーガ)

「悟りに向けて発心するとは」(華厳経 ドラヴィダ人メーガ)


「善男子よ、もし人が無上正等覚に向けて発心しているならば、その人は、

一、 あらゆる仏の系譜(仏性)に関してはそれをたやさないように努める人であり、
二、 離欲の系譜(離欲性)に関してはそれを如実に知らしめようと専念する人であり、
三、 あらゆる国土の系譜(仏刹性)に関してはそれを完全に清めようと努める人であり、
四、 あらゆる衆生の系譜(衆生性)に関してはそれを成熟させ教化するために出向いている人であり、
五、 あらゆる法の系譜(法性)に関してはそれを如実に成就しようと励む人であり、
六、 あらゆる業の系譜(業性)に関してはそれに抵触しないでいる人であり、
七、 あらゆる菩薩行の系譜(菩薩行性)に関してはそれを円満に成就しようと励む人であり、
八、 あらゆる誓願の系譜(大願性)に関してはそれから離れないように出発した人であり、
九、 あらゆる三世の系譜(三世一切法性)に関してはそれに智でもって通達しようと努める人であり、
十、 深信の系譜(解脱性)に関してはそれを堅固にしようと努力している人である。


(梶山雄一監修 『さとりへの遍歴 華厳経入法界品』上巻 (中央公論社) 134頁)