いいかげん短命政権ばかり続くことに疑問

首相「8月退陣」の意向 党内は「月内」強まる
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110605/plc11060501160000-n1.htm


先のことはまだ未定だとしても、こうも早くやめさせようとする動きやマスコミの空気づくりばかりが働いているのはいったいどうなのだろう。
内閣不信任案が否決されたのに結局早期退陣に追い込まれるという様子を見ていて、こうも短命政権ばかりでこの先日本はどうなるのだろうと疑問で仕方ない。

この二十年、小泉政権がわずかな例外ぐらいで、あとは長くても二年ぐらいか、ほとんどは一年そこらの政権ばかりだ。

悪罵や中傷や悪意ばかりがはびこり、どんなに忍耐強い人が首相になっても一年ぐらいで摩耗して心身ともに傷つきやめていかざるを得ないとしたら、いったい誰が責任を持って日本の首相や指導者になりたがるのだろう。

権力や政治的統合というのは、案外と脆弱なものである。
それらが強すぎるのは確かに問題だが、今の日本は明らかに逆の、脆弱で短命に過ぎるものであることは明白だろう。

無責任なマスコミや政治家や国民が、そのつど特に根拠もなく、不平不満や悪意や鬱憤晴らしで誰であろうと首相を血祭りにあげていたら、これから先もこの国はどうなるのだろう。

安倍さんや福田さんや麻生さんもそれぞれに気の毒だったが、菅さんも本当に気の毒だ。

せめても、八月か九月までの間は、責任を持って耐え抜いて欲しいし、しっかりとした仕事をして原発事故調査委員会と新エネルギー政策を軌道にのせて欲しい。

安定した政治的統合をまたも日本はきちんと形成することができず、さらなる政治的麻痺と漂流によって、「失われた二十年」がさらに「失われた三十年」に突入するとすれば、今の我々は後世の日本人にいかに思われ、どう責任をとるのだろう。

無責任に悪罵と悪意と中傷とバッシングに血道をあげている人々は、そのことを本当にどう考えるのだろうか。