mixi『菅首相を応援しよう!』コミュ初代管理人辞任のあいさつ

mixi菅首相を応援しよう!』コミュ初代管理人辞任のあいさつ」




今日、菅首相が首相を辞任することとなりました。
これを期に、私も当コミュの管理人を辞任します。


長い間、皆様には本当にお世話になりました。
ありがとうございました。


二代目の管理人は、今まで副管理人として当コミュのために貢献し尽力してきてくださった、ひらがなさんに引き継ぎをお願いしたいと思います。


私が管理人を辞める理由は、三つあります。


ひとつめは、九月以降、個人的に大変忙しくなり、コミュの運営に必ずしも責任が十分に持てないこと。


ふたつめは、菅政権には長期政権になって欲しかったのですが、結果としてネット世論を十分に盛り上げることもできず、八月の退陣となってしまった責任の、少なくとも一端は当コミュ管理人の私にもあること。


みっつめは、「日本国の首相としての菅さん」を応援することが今までのコミュのスタンスであり、そのように多くの人に説明してきたので、首相ではない菅さん個人を応援するコミュとして転機を迎えるためにも、管理人が変わった方が良いと判断したからです。


この「菅首相を応援しよう!」コミュは、三月十一日の東日本大震災が起こった直後、やむにやまれぬ思いで立ち上げました。


これほど大変な時に、自分の国の首相を立てて協力し合うこともなく、足の引っ張り合いと悪罵ばかりで、日本はいったいどうなるのだろう。
嵐の中で船長を変えている暇はないはずだ。
そう思い、困難な状況の中で一生懸命頑張っている菅総理を応援し、日本国の首相をきちんと立てて、足の引っ張り合いではない、建設的な協力の場をつくりたいと思って立ち上げました。


当時、mixiには菅総理を応援するしっかりとしたコミュニティはひとつもなく、三百人ほどの参加者がいた菅さんについてのすでに存在していたコミュニティは、事実上荒らしや菅総理を罵倒するネガティブ・キャンペーンの場となっていました。


菅首相を応援しよう!」コミュを立ち上げてからは、ニュースについての日記などで、少しでも罵倒ではなく建設的な議論をしていると思った方に、ひとりひとりメッセージを送って参加をお願いしました。


はじめのうちは人数も少なく、本当に小さなコミュニティでした。


参加を呼びかけても、冷ややかな返答や嘲笑、あるいは無反応の方も多かったものでした。


しかし、快く参加して下さった方がいたことが、どれほどありがたく、うれしかったことか。
また、声をかけるよりも先に、自ら検索してこのコミュを見つけ、続々と自ら参加して下さる方が現れてきた時に、どれほどうれしくありがたかったことか。
本当に言葉では言い表せません。


私自身は、菅総理とは直接何の面識もなく、一度だけ街頭演説で遠くから見たことがあるぐらいです。
しかし、このコミュを始めるようになって、菅総理を直接よく知っておられる方から、マスコミから流れてくる情報とは全然違った、礼儀正しく義理堅く、とても魅力的で政策立案能力にすぐれた菅総理のエピソードや御人柄を聞くことができました。


また、当コミュを始めるようになってから、本当に多くの立派なすぐれた方々とこのコミュを通して意見や情報を交換し、とても多くのことを学びました。


何の報酬も見返りもないのに、ただ真実を愛し、日本を思う心から、一生懸命、さまざまな情報を緻密に分析し、根拠を踏まえ、冷静に礼節をもって意見や情報を発信して下さる多くの方々と、このコミュを通して知り合いました。


また、マスコミのネガキャンに惑わされることなく、くもりない眼できちんと菅総理脱原発への努力を見つめ、応援の声をあげている方々と知り合うことができました。


それらの方々のすぐれた識見や純粋な魂に、どれほど多くのことを教えられたかわかりません。


悪罵ではなく礼節を、極論ではなく穏健を、風評ではなく根拠を、妄想ではなく理性を、虚偽ではなく真実を、分裂ではなく協力を、否定ではなく肯定を。
そして、傍観者ではなく、当事者であることを。


これらのことを何よりも大事にし、実際にそのような言葉や生き方を紡ぐ場としてこのコミュが機能してきたことは、私にとって大きな誇りであり、喜びであり、希望の源となりました。


菅総理は、二月や三月にも退陣とささやかれることもありましたが、思っていたよりもずっと長く、八月まで頑張ってくださいました。
その一番の原因は、もちろん菅総理御自身の、あらゆる悪罵と中傷の集中砲火にも耐え続けた忍耐力と意志の力にあったと思います。
また、枝野さんや岡田さんや与謝野さんなどの、実際に側近くで支えておられた方々の努力も大きかったことでしょう。
それらと比べれば、mixiのこの場は、ほんのささやかなものであり、あくまでネット上のものに過ぎず、知る人も少ないかもしれません。


しかし、この社会の雰囲気やありかたは、小さな声が集まってつくられると思います。
当初、たった一人から始まったこのコミュは、およそ六百人もの人が集まってくれる場になりました。
mixiの政治系のコミュの中では、それなりに大きいもののひとつだと思います。
菅総理が八月まで、なんとか続くことができたのは、総理御自身の御力とともに、支える多くの人の力があったからと思います。
そして、その総理を支える力の中の、千分の一とまではいかなくても、万分の一ぐらいには、ひょっとしたら当コミュの力もあったかもしれません。


少なくとも、悪罵と虚偽の多いネット空間の中では、理性と礼節と穏健を旨とした、「心の砦」「良心のよりどころ」の一つにはなれたのではないかと思います。


菅総理は、当初私が思っていた以上に、応援すれば応援するほど、大きなことを実際に成し遂げてくださいました。


浜岡原発の停止もしかり。
柳田邦男さんや吉岡斉先生らを起用した原発事故調査委員会の立ち上げもしかり。
脱原発を明確に示し、日本のエネルギー政策の転換の舵を大きく切ったこともしかり。


大連立などをせず、野党や与党内部の突き上げに苦しみながらも、一次と二次の補正予算も成立させました。
復興構想会議をつくり、復興構想もしっかりとつくりあげました。


震災後の大変な時期においても、税と社会保障の改革にも地道に取り組み、成案をまとめあげました。
地方への補助金の一括交付金化も進めました。


硫黄島の遺骨収集など、長く置き去りにされてきた、日本人の魂の根幹にとって大切なことにも地道に取り組まれてきました。
湯浅誠さんらを起用して、社会的包摂のための特命チームをつくり、自殺や疎外の問題にも地道に取り組まれました。


これらのことは、時が経てば、きちんと正当に評価されるようになると思います。
これほどの多くのことを、これほどマスコミや野党や与党内部の不平不満派の攻撃を受けながら成し遂げたことは、本当に奇跡と言えると思います。


菅総理は、震災発生後、わずか四分後には危機管理センターを立ち上げて矢継ぎ早に対策を指示し、さらに極めて早い段階で十万人の自衛隊の展開を指示して人命救助に当たらせました。
その結果、被災地では、二万六千人以上の人命が救出されました。
迅速な決断や自衛隊の早期の大規模投入がなければ、二万六千人という救出された人の数は、ずっと少なくなっていたかもしれません。


東電も、当初は福島原発の事故から撤退をしようと考えていたのを、菅総理は叱咤激励して、撤退させず、断固として原発事故に立ち向かい、事態の収拾に政府と東電をあげて立ち向かい続けました。


その間、マスコミや野党や与党内部の不平不満派から多くの虚偽やデマが流されました。
菅総理の現場視察がベントの遅れをもたらした、あるいは菅総理が海水注入を停止させてそれが炉心融解を招いた、などということがまことしやかに言われたことがありましたが、どちらものちに虚偽であることが判明し、菅総理の現場視察はベントの遅れとは関係がなかったこと、海水注入は停止されていなかったことが明らかとなりました。


しかし、残念ながら、今の日本においては、正当に業績を評価することなく、あら探しと悪罵と中傷が何よりも好まれ、虚偽やデマが流布されることが多いようです。


このコミュを立ち上げ、意識して読むようになってから、いかにマスコミ、しばしば四大新聞すらが、菅総理や岡田さんや与謝野さんらの発言を歪め、片言隻句を切り取った印象操作を行っているか、あらためて大変驚かされました。
今は、記者会見の様子などがインターネットの動画で流されており、それらをきちんと視聴すれば、いかに大手新聞などのマスコミが恣意的な印象操作をしているかわかるのですが、残念ながらなかなかきちんとそうした情報元を参照する人は少なく、一部のマスコミの印象操作をそのまま真に受ける人々も残念ながら多いのが現状だと思います。


当コミュが、ささやかながら、そうした一部マスコミのネガキャンに対して、根拠を問いただし、訂正する場となれたことは、本当に誇りに思います。


また、大手マスコミではなく、良心的な地方紙などが、地道に正確な情報を発信していることにも、本当に多くのことを教えられ、深い感銘を受けました。


これから先、誰が首相になろうと、マスコミの質が上がらないことには、そして有権者の質が上がらないことには、日本の政治は決して良くならないことでしょう。
マスコミや有権者の質を高めるためには、mixiなどのネット上の場で、意見を切磋琢磨することは非常に大事なことだと思います。
そして、大手マスコミの情報とは異なる、地方紙やフリーランス発信の情報や、動画などの中の良質な情報を正当に評価し、紹介し、広めあうことが大事だと思います。


かつて、ある作家は、「日本には何でもあるが、希望だけがない」と述べました。


しかし、希望は他の人から与えられるものではなく、自分が紡ぎだすものだと思います。


冷笑ではなく当事者であることを。
悪罵ではなく協力を。
否定ではなく建設を。


それらを心がけ、実際に自分がそのために発言し、取り組むなかで、希望は紡ぎだされる。
そう思います。


私は管理人をこれで辞めますが、当コミュの初代管理人であったこと、そして何百人というすばらしい方々とここで知り合うことができたことを、本当に誇りに思い、喜びに思います。
今までは「日本国の総理としての菅直人」を応援するコミュでしたが、これからは新しく、ひらがなさんを中心に、菅さん個人を応援するコミュとして新たな形で発展していって欲しいと願っています。


菅さんは、電力利権としがらみのない稀な政治家です。
自民党への個人献金の七割以上は電力会社からです。
民主党の議員の中にも、電力総連から献金をもらっている議員がいますが、それらは皆、小沢派・鳩山派の議員たちです。
菅さんには、今後も、総理の時に掲げた脱原発などの政策を、利権としがらみのない立場から、政界では珍しい門閥出身者ではない庶民出身という立場から、取り組み続けて欲しいと思います。
そして、きっとそうなさってくださると思います。
それらを、また私も、今度は管理人ではなく、コミュの一参加者として、応援していくつもりです。


繰り返しますが、希望は、実際に動く中で生まれ、紡ぎ出されます。
冷笑や皮肉の氷に閉ざされた心には決して希望は芽生えません。
助け合いと、そのために実際に声をあげ、世の中のために意志や意見を表現し、ことばを交わす時に、その積み重ねの中に、はじめて希望は芽生え、生じ、育つと思います。
今後とも、このコミュが、そのような場として、また新しい形で、伸び続けていくことを祈念しています。


菅総理は、震災直後の翌日の演説で、
「もう一度、日本を改めて創るんだ、そういう覚悟でこの危機に一緒に立ち向かっていこう」
「未来の日本の本当に、あのときの苦難を乗り越えて、こうした日本が生まれたんだと言えるような、そういう取組みを、それぞれの立場で頑張ろう」
というメッセージを述べられました。
震災から今までの時期、私たちは、たしかに、菅総理のこれらの言葉にきちんと耳を傾ける人間の中の一人でした。



皆様、本当にありがとうございました。


2011 8月26日