二年半ほど前、Nスペで「沸騰都市 ドバイ 砂漠にわき出た巨大マネー」という番組があっていた。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080518.html
(以下はその番組を見た時の感想)
この十年で突如として出来上がった巨大都市。
摩天楼のような高層建築が立ち並び、世界中から富が集まり、あらゆる娯楽や奢侈がそろっているようだ。
だが、テレビで見ていて、あんまり行きたいとは思わなかった。
結局、歴史がないし、したがってそこに物語や尊いものや聖なるものがない。
だから、あんまり行きたいとは思えなかったし、住んでる人も本当にしあわせなのかなあと疑問だった。
結局、どれだけ富があっても、人は必ず生老病死から免れられない。
いまは富に狂奔している人々も、いつまでもそうそうそのままではいられまい。
それに、観光と金融によって国を豊かにしようとしているのだろうけれど、製造業がないから、結局根無し草の砂漠の蜃気楼みたいなものではなかろうか。
なんだか、見ているとものすごく危なっかしい気がしてならない。
ソドムとゴモラを彷彿とする。
そのうち、何か神の怒りみたいなのがそそがないといいけれど。
私は、いま住んでる場所で、さほどお金はないけれど、自然や文化を享受して、良い御法話を聞けている今の方が、たぶんドバイで金持ちになるより幸せな気がした。
ドバイに住んでる人は自分たちが一番幸せと思っているんだろうけれど。
人それぞれ、自分に一番あった場所に住んでるのかもしれないし、何が本当に幸せかは、人それぞれの価値観が決めるのだろう。
私は、なんだか危なっかしいドバイより、いま住んでいる自分の町に住んでて良かったなあとしみじみ思った。
(その後、ドバイショックが起こり、ドバイはそんなに順風満帆というだけではなくなったようだ。だが、依然として、それなりに大きな街ではあるようである。これから先どうなるのだろう。)