「八つの精勤の原因」 等誦経より


「八つの精勤の原因」 「教義の集成」(等誦経)より
(「原始仏典」(春秋社)第三巻 336〜339頁)



八つの精勤の原因がある。

友よ、ここに比丘の行うべき仕事がある。
彼は次のように考える。

「私は仕事をしなければならないであろうが、仕事をやっていても、諸仏の教えを熟慮することは難しい。
さあ、私はまだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために努力をしよう」と。

彼はまだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために努力をする。
これが第一の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘が仕事を行った。
彼は次のように考える。

「私は仕事を行った。
しかし仕事を行ったので、私は諸仏の教えを熟慮することができなかった。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第二の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘の行くべき道がある。
彼は次のように考える。

「私は道を行かなければならないであろうが、行けば諸仏の教えを熟慮することは難しい。さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第三の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘が道を行った。
彼は次のように考える。

「私は道を行ったが、道を行ったので私は諸仏の教えを熟慮することができなかった。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第四の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘が町や村を乞食して歩いたが、貧しい食べ物や贅沢な食べ物を充分に得ない。
彼は次のように考える。

「私は町や村を乞食して歩いたが、貧しい食べ物や贅沢な食べ物を充分に得なかった。
そのために私の体は軽快であり、仕事をすることができる。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第五の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘が町や村を乞食して歩いて、貧しい食べ物や贅沢な食べ物を充分に得る。
彼は次のように考える。

「私は町や村を乞食して歩いて、貧しい食べ物や贅沢な食べ物を充分に得たが、そのために私の体は力に満ち、仕事をすることができる。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第六の精勤の原因である。

友よ、さらにまた、比丘が軽い病気になった。
彼は次のように考える。

「私は軽い病気になった。
しかも私の病気が重くなる可能性もある。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第七の精勤の原因である。

友よ、さらにまた比丘が病気から回復し、病気から回復して間がない。
彼は次のように考える。

「私は病気から回復したが、病後から回復してまだ間がない。
しかも私の病気が再発する可能性もある。
さあ、私は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、また実現していないことを実現するために]努力をしよう。」と。

彼は[まだ得ていないものを得るために、まだ完成していないことを完成させるために、まだ実現していないことを実現するために]努力をする。
これが第八の精勤の原因である。


(以上)