善導大師 初夜無常偈より

善導大師 初夜無常偈より


煩悩深無底   煩悩深くして底(そこい)なく、
死海無辺   生死の海無辺なり。
度苦船未立   苦を度する船いまだ立たず。
云何楽睡眠   いかんが睡眠を楽まん。
勇猛勤精進   勇猛に勤精進して、
摂心常在禅   心を摂してつねに禅に在(お)け。


(大意)

煩悩は深くて底しれないほど深く、

迷いの人生の海ははてしもない。

この苦しみを乗り越える船はまだ出発できていない。

どうして、怠惰に眠っていることができようか。

勇気を持って猛烈に精進して、
心を修めて常に念仏三昧に専念せよ。