バイデンの大統領就任式を見て

バイデンの大統領就任式はなかなか良かったと思う。
あらためてアメリカはたいしたものだと感心した。
バイデンが、アウグスティヌスや聖書を引用していたのはさすがと思った。
日本にはいつこれぐらいの教養と精神的な深みのある指導者が現れるのだろうか。

レディー・ガガの国歌斉唱も堂々としていて良かったと思う。
金色の鳩の刺繡の入った服も、聖書の創世記の希望のエピソードを踏まえていたのだと思う。
ガース・ブルックスが歌った「アメイジング・グレイス」も良かった。
日本も首相の就任式に歌を入れたらいいのにと思った。

アマンダ・ゴーマンの詩の朗読も良かった。
あと、消防隊の隊長が若い黒人の女性で、きびきびとバイデンに敬礼していたけれど、きっとその地位になるまでいろんな苦労や努力があったんだろうなぁと思えた。
大統領就任式自体が、一つの詩のように練られていたのはたいしたものである。

バイデンが、その前日にカーターと話したことや、カーターについて就任式の演説で触れていたのには胸が熱くなった。
思うに、カーターとオバマとバイデンは、あたかも堯舜禹のようにすら思える。
ああいう立派な人物が指導者になれる国は偉大と思う。

アメリカの分断や亀裂についてまっすぐに真摯に取り組み、それらの傷を癒し克服することを、バイデンははっきりと意識していることが演説からはうかがわれた。
いろいろと大変なことはあろうけれど、これから四年間あるいは八年間、良い方向にアメリカと世界が向かっていくことを陰ながら祈りたい。