映画「エクレール お菓子放浪記」を見て

今日、近所の公民館で、映画「エクレール お菓子放浪記」の無料上映会があったので、母を連れて行ってきた。

本当、想像をはるかに超える素晴らしい名作だった。

思わず、不覚にも涙。

本当に、ひさしぶりにこんなに素晴らしい映画は見た気がする。


物語は、戦時中の感化院(少年院)から始まる。
主人公の少年がそこで大変な苦労をする。
しかし、そこで出会った先生の紹介で、個性の強いおばあさんのところに養子としてもらわれる。
束の間、いろんな人との出会いや心温まる時があり、映画館で働いたり、劇団と一緒に旅をしたりするが、空襲によって町は焼かれ、多くの人が死んでいく。
敗戦の混乱の中で、他の孤児たちとともに生きるために大変に苦労するが、やがて…。

そんな中でも、逞しく真直ぐに生きる主人公を、とても主役の少年が好演していた。


この映画では、「お菓子の娘」という大正十二年に西條八十がつくった歌が流れるのだけれど、本当にとても良い歌と思う。


それにしても、大正の時にはこんなに美しい歌があったのに、わずか数年で軍歌一色になったとは、世の中変わる時はなんと変わるのか、恐ろしいものだとあらためて思われた。


エクレールというのは、お菓子のエクレアのことで、おいしいお菓子が食べれるというのは、また美しい歌が自由に聞けるというのは、本当にどれほどありがたく、平和や希望そのものであるかということを、この映画で本当に教えられた。


映画を見終わった後、帰りがけ、近所のお菓子屋さんによってひさしぶりにエクレアを買って帰った。
本当にこの上ないおいしさだった。


エクレアを自由に食べることができるこの平和な世の中を、大切に守っていきたいと、あらためて思わされる一日だった。


公式HP
http://www.eclair-okashi.com/