「ヘリック詩鈔」を読んで

ヘリック詩鈔 (岩波文庫)

ヘリック詩鈔 (岩波文庫)


今日、岩波文庫の『ヘリック詩鈔』を読み終わった。
とても良い一冊だった。

ヘリック(Robert Herrick)は17世紀のイギリスの詩人。
http://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Herrick_(poet)

詩は、とてもみずみずしくて、明るさやのどかさ、優美さやユーモア、人生の無常を見つめながら、そうであればこそ生を歓び楽しもうという呼びかけに満ちた、とても良い詩の数々だった。

訳もとても良くて、典雅でわかりやすい、良い訳だった。
それに触発されて、今度は、原詩を読んで、自分なりに訳をしてみようかなぁと思った。

にしても、ヘリックは、私も今回はじめてじっくり読んだのだけれど、あんまり日本では一般的によく読まれるわけでもないのだろうか。
Wikipediaにも、英語の項目はもちろんあるものの、なんと日本語では項目自体が存在していない。

のちの時代の、ちょっと凝りすぎた詩より、ヘリックのように少し昔の時代の簡潔で簡明な詩が、人生に与えてくれる豊かさというものは、実に大きいのではないか。
そう読んでて、あらためて思えた。