大須賀発蔵 「いのち分けあいしもの」

いのち分けあいしもの―東洋の心を生きる

いのち分けあいしもの―東洋の心を生きる



本当にすばらしかった。


深々とした味わいと感動が広がる一冊。


著者は、木材会社を経営するかたわら、長年カウンセリングをされていた方で、深い浄土真宗華厳経についての領解を、この本ではわかりやすく綴ってくださっている。


「あるがままに受容する」ことの大切さをあらためて教えてくれる。


すべてとてもためになったが、特に「十陀羅尼門」についての明晰でわかりやすい解説は、本当に目からウロコが落ちるようだった。
本当にすばらしい本だった。


「人にはそれぞれ、自ら引き受けて生きなければならない独自ないのちのはたらきや世界があります。
それを十分に引き受けて、その中を生きぬくことが、仏様の世界を念じて生きることなのです。
なぜかといえば、仏様は、無限の過去から重々無尽の因縁を積み重ねて生きる私たちのいのちに、ぴったりと寄り添ってくださり、直接仏様の姿ではなく、影の姿を現して私たちを悟りの世界に導いてくださるからです。」


「いのち わけあいしもの ふたたび ここに」