頭が突然鋭くなる瞑想法―ブッダが悟りをひらいた人類最高の英知
- 作者: アルボムッレスマナサーラ,Alubomulle Sumanasara
- 出版社/メーカー: スタープレス
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
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この本で、スマナサーラ長老は、知識と知恵の違いをわかりやすく説いていて、知恵を磨くためにはどうすればいいか、簡単な心がけを紹介している。
人間が来世に持っていけるのは、「人間としてどのように生きてきたか」という自分の生き方からもたらされるエネルギーと、真理を理解した知識の一部や知恵だけ。
道徳(生き方)と知恵は切り離せないから、人間がこの世において一番心がけるべきことは、失われるかもしれない知識よりは、知恵を磨くこと。
「知識とは概念の積み重ね」、
ただ概念を頭の中に詰め込んでいる人が知識のある人、
その概念を応用できる人が知恵のある人。
概念には、論理的概念と経験的概念がある。
知恵を磨くためには、知識を経験として学ぶこと。
本を読むときは、テキストを読むときに、そこにある経験を感じながら読むと、頭に入りやすい。
本の背後にある経験を感じようとするといい。
言語を学ぶ時も、実際に使ってみたり、作文してみたり、人に伝えようとしたりと、経験を通して学ぶといい。
本を読む時に、自分が書いた本と思って読むと、頭に入りやすい。
「まず作者が何を言いたがっているか」主観を理解しながら読むと、頭に入りやすい。
その本の意見について、頭の中で肯定したり否定したりしながら遊んで読むのも、一番良い勉強法。
学んだことを誰かに教えるのも、一番良い勉強法。
人間にとって一番大事なのは、自分の性格を育ててくれる勉強であり、「知識は生き方によって完成する」。
知恵とはヒラメキであり、毎日は新しい一日であり、チャレンジであると思うと、ヒラメキが出やすくなる。
・ 毎日ものごとは違うし、同じ現象にはあわない。
・ 勝負は今にある、全部新しいのだ
・ 今日の問題は今日だけであり、毎日自分が出会うのは新しい問題
・ ものごとは瞬間瞬間いつでも新しい
と思っていくと、ひらめきが出やすくなる。
などなど、ためになるメッセージがたくさん詰まっていた。
一つ一つのものには、それなりの時間の特性があり、その時間に自分の方から合わせていかなくてはならない。
ものごとにはすべからく順序と時間の特性があり、その法則を理解することが大事で、「知恵というのは焦らないこと」。
どんな現象にも、まず時間ということがあり、順番がある。プロというのはその道の順番を知っている人のことであり、それ以外ではない。
順番・時間の法則を理解するには、観察という行為の習慣が必要であり、一期一会の精神で観察していくと、そうした法則への理解や知恵が身につく。
「集中力というのは興味」
怒りの言葉をただの音と認識して聞き流す。
私たちの幸福の最大の敵、悩み苦しめる張本人は“心”であり、
瞑想して「妄想に気づく」ことが大事。
妄想を絶つのではなく、妄想に気づくこと。
などなどのメッセージも、本当になるほどーっと思った。
良い一冊だった。