ラビ・トケイヤー 「ユダヤ五千年の知恵」

ユダヤ五〇〇〇年の知恵 (講談社+α文庫)

ユダヤ五〇〇〇年の知恵 (講談社+α文庫)


実はこの本、かれこれ二十年ぐらい前に、まだ十代の頃に買った。


当時もぱらっと読んだ記憶はあって、最近ユダヤ関連の本を読んでたので、ふと思い出して本棚を探していたら出てきた。


それで読み始めたら、とても面白かった。
ほとんど覚えていないところを考えると、当時はあんまりきちんと読まなかったのか、あるいは読んでもまだよく理解できなかったのだろう。


とても簡潔に、ユダヤの口伝説話集であるタルムードのいろんな物語が紹介されており、面白かった。


また、それを敷衍した、ラビである著者自身の体験談も面白かった。


ユダヤの知恵というのは、本当にすごいものだと思う。


人間の心の動きの機微に触れる、すごい深い人間洞察と課題解決の知恵の宝庫だと思う。


繰り返し読みたいし、また多くの人にオススメしたい。
ただ、非常に簡潔にいろんな内容をぎゅっと一冊に濃縮して書かれているため、他の『ユダヤ賢者の教え』やユダヤ人の歴史やユダヤ教の本もある程度読んでから読むと、より理解がしやすい本かもしれない。


ユダヤの知恵は本当にすごいが、


「人生の最上の目的は、平和を愛し、平和を求め、平和をもたらすことだ。」


というラビ・ヒレルの言葉が、その目的と意義を最も簡潔に伝えてくれているのだと思う。


せっかく、ユダヤ五千年の知恵が、今はユダヤ人以外にも、この本やいろんな書籍で紹介されているので、せっせと学びたいものだと思う。