トケイヤー 「日本・ユダヤ封印の古代史 失われた十部族」

聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史―失われた10部族の謎 (Natura‐eye Mysteria)

聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史―失われた10部族の謎 (Natura‐eye Mysteria)


とても面白かった。
この本によれば、アッシリアに滅ぼされた後に行方不明となった北イスラエルの十部族は、実はその子孫と名乗る人々が世界のいろんなところにいる。
アフガニスタンパキスタンのパタン人、ミャンマーのメナシェ族(シンルン族)、中国のチアン・ミン族。
それらの人々の伝説や習俗はとても興味深く、たしかにイスラエルの十部族の子孫かもしれないと思われた。
そして、著者が言うには、日本にも不思議なほど多くの古代イスラエルとの共通点がある。
神道や山伏の服装や祭礼や習俗。
古ヘブル文字とカタカナの共通性。
諏訪神社の御頭祭とイサクの伝説の共通性や、古事記のニニギの物語と聖書のヤコブの物語の共通性。
さらに、古代に日本に渡来した秦氏が、ユダヤキリスト教徒であったと思われるいくつかの不思議な証拠。
どこまでが本当で、どこまでが偶然の一致なのか、なんとも判然としないところはあるが、古代の日本とイスラエルがつながっていたかもしれないというのは、なんともロマンがそそられる。
アシュタロテと天照、バアルと素戔嗚、ヤハウェと天御中主が似ているというのは、たしかに不思議な符合のような気はする。
すべてがそのとおりだと思うかどうかは別にして、多くの人におすすめしたい、とても面白い歴史のロマンの本だった。