デマの訂正:仙谷由人さんは「東電の顧問弁護士」などやっていない

最近、仙谷由人さんが「東電の顧問弁護士に収まっている」などというデマがツイッター上で拡散されていた。

報道資料をいろいろ調べてみたが、ぜんぜん出てこない。

そのデマを拡散している人のひとりに尋ねたところ、平野貞夫さんがデモクラTVという番組の中でそう述べていたとのこと。

他にはまったく情報の出所のない、根拠不明のまま流されていた情報だった。

しかも、中には根拠を問いただしたところ、非常に傲慢無礼な態度で私に「自分で調べろ」などと言ってくる人もいた。


つぶやきの中には、先日放映されたNHKスペシャル「廃炉への道 調査報告 膨らむコスト」の中での、仙谷さんの画像を貼り付けてあるものもあった。

もう一度当該番組をきちんと視聴してみたが、一切仙谷さんが東電の顧問弁護士などという話は当該番組の中には出てこない。

しかし、うっかりした人は、Nスペがそう言ったかのように勘違いしてしまった人もいたことだろう。
そのつぶやきは1300近くRTされていた。
ひどいものである。


おそらくは、デマであろうとは思いつつも、念のため仙谷さん御本人の事務所に確認してみた。


すると、事務所の方が言うには、全くそのような事実はないと明確におっしゃっていた。

つまり、本人事務所が明確に否定しているわけで、やはり事実無根のデマだったということである。


このような事実無根のデマを垂れ流す人々の、悪意と不誠実さと知的頽廃には驚き呆れ果てるばかりである。
いったいそういう人々は、きちんとした根拠にもとづき物事は述べるべきだという最低限の知的誠実さや道徳というものが欠落しているのだろう。


仙谷さんの事務所の方が、政府にいた頃から、いつも事実無根のデマや誹謗中傷にさらされ、キリがないので、こちらからはこれといったアクションは起こさないことにしています、と述べていた。
どれほど心ないデマや誹謗中傷にさらされてきたのかと思うと、なんとも心痛んだ。
しかし、こういうデマを放置すると、事実無根なのに、特定の人物に対して無意味な怒りや悪意をつのらせる人々が出てきてしまう。
心ある人は、そのつどできる範囲で、こうしたデマを放置せず、事実にもとづき訂正していくことが、社会の健全さを保つために大事な努力と思う。