
- 作者: ジャン・イヴ・ルルー,高橋正行
- 出版社/メーカー: あかし書房
- 発売日: 1982/11
- メディア: 単行本
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良い本だった。
著者の人が、アトスの修道士の人々にさまざまな質問をして答えてもらったことが書きとめられている。
救われるためには、キリストに従うこと。
キリストに従うとは、キリストに自分の心を開くこと。
アトスの修道士たちは、そう述べる。
大切なことは、キリストの言葉の種子が自分の心に蒔かれることができるように、謙虚な砕かれた柔らかい心となることだという。
詩篇を唱え、福音を黙想し、静寂の中で祈りの時を過ごし、聖霊を求めて生きていれば、このように深い愛の心に満たされていくのだろうか。
神は聞くことを要求しており、まずは聞くこと、ということも、なるほどっと思った。
罪の根元は、神を忘れること、神への注意が欠けていること、というのも。
自分に一切の責任があるとするときに、本当に自由なのである、というのも、なるほどっと思った。
聖霊が勧めることに注意深く敏感であるということも。
平等の愛から離れているほど、神から離れているということも、耳に痛い言葉だった。
表紙のイコンも、とても美しい。
良い一冊だった。