絵本 「たんちょうづるのそら」

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たんちょうづるは、結婚すると、いつも夫婦が一緒に過ごすそうである。

しかし、ある時、夫のたんちょうづるが、病気になって倒れる。

妻のたんちょうづるは、いつも一緒にいようとするが、ついに夫は死んでしまい、羽だけがのこる。

やがて、他のたんちょうづるは、別の場所に飛び去っていく。

妻のたんちょうづるは、えさをとって来ては、また羽のあるところに戻ってくる。
夫のかたみが羽だけになっても、大切な羽だから。

しかし、その羽も、風に少しずつ飛ばされていってしまう。

ついに、そのたんちょうづるは、仲間たちのところに飛び立ち、新しい相手が見つかる。

という物語。

うまくは説明できないが、胸打たれるものがあった。
おそらく、妻のたんちょうづるは、もう十分すぎるほど夫の死を悼んだし、亡くなった夫のたんちょうづるの方も、おそらくは新しい相手を見つけることを望んでいたのだろうと思う。

自然というのは、過酷であるのと同時に、優しいものでもあるのかもしれない。