雑感 ラファエロについて

ラファエロ展開幕、「大公の聖母」に人だかり
(読売新聞 - 03月02日 11:11)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20130302-OYT1T00350.htm?from=ylist



ちょっと遠いので、たぶん見に行けないけれど、機会があったら見てみたいものだ。


ラファエロは、以前、ローマでいくつか名作を見たし、パンテオンにある御墓参りもすることができた。


有名な、ヴァチカンにある「アテナの学堂」もその時に見て、とても感銘を受けた。


その絵の中に、白い服を着た女性のような人物がいて、ずっと誰だろう?と疑問に残りながら、その絵を見た時から十年近くなって、ついこの前、その絵がヒュパティアを描いた絵だと知ってとても驚いたことがある。


ヒュパティアは、4〜5世紀ごろのアレクサンドリアの女性の哲学者・天文学者で、学問の自由を主張し続けたため、当時のキリスト教から異端とされてむごい殺され方を人物。


その人物の絵を、ヴァチカンという、キリスト教会のど真ん中に描くとは、ラファエロは一見優しそうな面立ちで、ミケランジェロと比べてそれほど激しくなさそうに見えながら、とてつもない度胸の持ち主だったのだと驚嘆した。


たとえてみれば、戦前の日本で、国会議事堂の壁画に、菅野須賀子や伊藤野枝肖像画を描くようなものだったろうと思う。


ラファエロがどういう人物だったのか。
あまり詳しくは知らないのだけれど、なんだかとてつもない人物だったような気がする。

にしても、ルネサンスの頃の天才たちは、本当にすごいと思う。

はたして人類は本当に、精神や文化の点で、進歩しているのか、あるいは退歩しているのか。
どうにも疑問になってくる。