相応部経典 第二巻

相応部経典 第二巻 (原始仏典II)

相応部経典 第二巻 (原始仏典II)


パーリ仏典、つまりスリランカ・タイ・ミャンマーなどに伝わり、今も大事にされているお経の翻訳のシリーズ。
日本や中国などに伝わったお経と少し異なっていて、最も古いお経だと言われている。


以前、長部と中部の翻訳の部分は読み終わり、昨年この第二期の相応部の一巻を読み終わり、最近、少しずつ読んでいて、やっとこの巻を読み終わった。


特に興味深かったのは、劣った志向、中程度の志向、すぐれた志向の人々が、それぞれおのずと集まり、仲間をつくり、一体となる、ということが述べられていたところ。


たしかに、人は趣味嗜好や目指すことによって、おのずとグループをつくる気がする。


また、仏教にとってとても重要な、十二因縁ということがこの巻ではとても詳しく述べられていて、面白かった。
行為の主体と行為の結果が同じか異なるかということに関して、同じでも別のものでもなく、ただ十二因縁があると言われる。
どういうことかというと、何かの行為の責任を、全く自己責任に帰結するわけでもなく、全く本人に責任がなく環境だけが決めるというわけでもない、ということのようだ。
周囲との接触の中でつくられてきたその人の心のかたちが、その瞬間の行為を決定するわけで、本人の心が変わらないと行為も変わらないということなのだろう。


また、さまざまな物事について、無常(つまり変化)かどうか尋ね、無常だと答えると、無常なものは楽か苦かと尋ね、苦だと答えると、苦のものは私の実体と言えるかどうかと尋ねて、おのずと無我に考えをいざなっている問答も面白かった。

今から二千六百年ぐらい前に書かれたというのに、やっぱり、仏典はすごい。