なぜ最近日本に対する挑発行為が近隣諸国に増えたか またその対策

■李大統領、天皇陛下訪韓「心から謝罪」が条件
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120814-OYT1T00881.htm



このニュースからのブログやツイッターの白熱に、何せ驚いた。

それほど、どの人も、強い感情をこのニュースにはかきたてられたということだろう。


李明博の言動がきわめて挑発的で、ほとんど擁護する余地もないわけのわからない行為であることは、私も異論はない。


そして、竹島の問題をめぐっては、政府がそう言っているとおり、国際司法裁判所に提訴すべきだと思うし、韓国には正々堂々国際司法裁判所に出てきてもらって、そこで決着をつけて欲しいと思う。

ただ、とりあえずそのことは他の日記で書いたので、ひとまずおいて、私がちょっと気になるのは、このところどうしてこうも、ロシアも韓国も中国も日本にちょっかいをかけてくるのかということだ。

メドベージェフの北方領土訪問もつい最近のことだった。
おそらく、李明博竹島訪問は、メドベージェフに影響されたのかもしれない。


尖閣への中国側の挑発行為も、最近やたらと頻度が増えてきた気がする。


これはあくまで私の私見に過ぎないけれど、ロシア・中国・韓国のこれらの行為の頻度が増えたのには、以下の三つの理由があるのではなかろうか。


1、鳩山政権の時に、日本とアメリカの同盟関係がかなりぐらつき、いかに日本に対して挑発行為をとっても、アメリカが介入することはないと考えるようになったから。

2、民主党政権の政権基盤や支持率が脆弱で、国民の支持もさほど強くなく、挑発行為をとってもそれほど強硬な姿勢をとってこないと見ているから。

3、民主党政権の外交や防衛政策が弱腰なので、強硬な政策をとってもそれほど強硬に出てこないと侮っているから。


という三つの理由があるように思う。


もちろん、自国の中での矛盾や問題を他にそらそうとすることや、自分の支持率をあげることが狙いというのはあるのだろうけれど、それは今までもずっとあたことで、それらの国内的要因と上記の三つの要因が重なった時に、今回のような事態が起こっていると考えられる。


では、この解決にはどうしたらいいのだろう。


世の中の多くの人が言うような、単純な解決策としては、


一、日米同盟の強化・深化

二、民主党をやめさせて、自民党、ないし維新の会などの対外強硬派の政権をつくる。

三、二の政権の支持率が高まり、上下が一致して国民が一丸となることを求める。


ということになるのだろう。


だが、上記の三つがはたして可能か、またそれをしたからといって問題が解決するのかは、疑問でもある。


上記の一から三も、それはそれでひとつの選択肢としてはあるのだろうけれど、


当面、できることとしては、


A, まがりなりに野田政権の対外政策がそれなりに妥当であれば(竹島問題の国際司法裁判所への提訴等)、その点に関しては、国民も強く支持して、あんまり上下が疎隔して日本が混乱しているように見せないこと。
つまり、どの政権であろうと、対外政策においては、よほど下手を打たない限りは、国民も野党も基本的には政府によく協力しまとまり、外部が日本の混乱を見てますます侮らないようにすること。


B, 沖縄の負担軽減はたしかに地道に取り組むべき問題であるが、あまりにも急激な対米関係の悪化を招かぬように、政府のみならず国民も、公共財としての日米同盟をまずは現状必要と認め、そのうえで現実的に可能な負担軽減を沖縄に関してめざし、日米関係の維持・強化は官民ともにできるだけ目指すこと。


C, 東アジア共同体はまず無理だとあきらめて、アメリカ・インド・オーストラリアなどとの提携によって経済的・軍事的安全保障を目指すこと。


ということがあるのではないかと、あくまで私見だけど思う。


とはいえ、こんなことを言うと、右からも左からも、さんざんに批判されそうである。