脱原発:首相表明に政府・与党からも突き放す声
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110715k0000m010155000c.html
この記事の見出し、「<脱原発>首相表明に政府・与党からも突き放す声」だが、その中の事例として岡田幹事長の発言が上がっていることに非常に違和感を持つ。
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民主党の岡田克也幹事長は記者団から「首相の思いは党の方針か」と聞かれ、「民主党ではない」。
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とのことだが、この見出しとこれだけの記事では、どう考えても岡田さんの発言を意図的に歪めているとしか思えない。
昨日の記者会見は、以下ですべて動画で見れるが、きちんと全部見て欲しい。
7月14日 岡田幹事長定例会見
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110714okada.asx
岡田さんが言っていることは、
「エネルギー政策は国の根幹であり、専門家もまじえて論じるべき事柄であり、総理が先どりして述べたことについて、いろいろな意見はあろうと思う、
しかし、総理の強い思い、日本の総理大臣としてかつて誰も経験したことのない大きな事態・危機を経験した総理大臣として、現状の数倍の避難もありえた、そうした事態を経験し、総理大臣として国益・国民の利益を懸ける形で厳しい判断をしてきた、そうした総理大臣として、これだけは言っておきたいという強い思いを菅総理は述べたのであり、これを材料としてこれから議論が行われるべきである」
ということである。
政府としての方針か、民主党としての方針か?という記者の質問に対しても、
「民主党ではないが、総理大臣としての発言であり、そういう意味では政府の総理大臣としての発言として尊重すべき、本格的な議論はこれから」という答えをしている。
「今回のことは、日本の歴史の中でも、歴史にのこる大きな災害であり、この危機に直面した日本国総理大臣としての思いを総理大臣のことばとして残したいという菅さんの判断は、理解できる、国民に直接総理大臣のことばとして言いたいというその気持ちはよくわかる。稀なる経験をした日本国総理大臣の思いなのだから」
ということを岡田さんは述べている。
西岡議長の言動についても、
「議長は公平公正な運営が求められる、特定の政党の代表について具体的におっしゃるのは違和感は感じる。」
と岡田さんは述べている。
「大事なことは重要な国会で議論されるので、それを成立させるため全力で努力する、それが与党の責任
菅総理を、早く早くということでなく、ご本人が辞めるとおっしゃるまで、しっかりと支える責任を果たしていく、それが与党議員の責任。」
と岡田さんは述べている。
どこが「突き放し」なのだろうか?
先日も岡田さんの発言について歪曲報道があって、それについて日記に書いたけど、ちょっとマスコミの印象操作はこの頃ひどくないか。
岡田さんは菅総理を「最後まで支える」と明言している
http://d.hatena.ne.jp/elkoravolo/20110626/1309089011
いろんな根拠なき悪罵や悪意や、歪曲報道にさらされて、終始冷静で忍耐強い菅総理や岡田さんや枝野さんは、本当にすごいと思う。
ちなみに、この日の記者会見で何人かの記者が言っていたが、岡田さんは誕生日だったらしい。
そのことを言われた時だけ、ちょっとだけ表情がゆるんで和やかにちょっとだけなっていたのが、なんだか人間らしかった。
ちなみに、エネルギー政策について、この記者会見では、
「原子力は過渡的エネルギーと自分が代表の時も位置づけてきた、リスクの大きさと最終処分が決まっていないからだった。ただ、今回の事故を受けて、もう少し慎重に考えねばならないと思う。ただ、どうやって原子力を減らした部分を埋めるのか、温暖化も避けなければならないし、では新エネルギーにどこまで期待できるのか、冷静にきちんと議論し、具体的な絵を描かねばならない。最終的にゼロにするか、一定程度維持するのか、国民的議論が必要。」
ということを述べていた。
菅総理の思いとべつに何の隔たりもないと思われる。
当日のネクタイが緑で、「新エネルギーということで、緑のネクタイをしてきた」とおっしゃっていたので、菅総理と同様、新エネルギー政策について強い思いを岡田さんは持っているのではないか。
新聞は断片的な切り取りから印象操作をするのではなく、きちんと丁寧に事実や発言を伝えて欲しいと思う。