ある方が紹介してくださっていて知ったのだけれど、
とても美しい細胞内のミトコンドリアのCG映像がyoutubeで以下で見ることができる。
まるで深海のような…。
こんな美しい世界が、人体やいろんな生き物の、細胞ひとつひとつの中に秘められているんだなぁ…。
「一即一切、一切即一」
と大乗仏教では言う場合があって、どんな小さな物事にも無限の宇宙がこめられていて、このあらゆる森羅万象はひとつらなりである、といった意味だろうけれど、こういう映像を見ていると、本当に微細なものの中に宇宙があるということは、そのとおりと思う。
「一塵の中よく天を見るべし」
(ひとつの塵のように小さなものにも宇宙を見ることができる)
と福沢諭吉は言ったけれど、本当にそのとおりと思う。
誰に対しても、いかなる生命に対しても、その中に宇宙があると思えば、おのずとその尊厳をきちんと尊重し、自尊尊他の生き方になるような気がしてくる。
※
「一片の蝶の翼を取って仔細に見れば、その美麗緻密既に肉眼を喜ばしめ、更に之を顕微鏡に照すときはその美いよいよ美にしてその組織のいよいよ巧みなる唯驚くに堪えたり。
然かのみならず同種同名の蝶なれば幾千万の数も悉皆同一の約束にして曾て違う所あるを見ず。
即ち是れ万物一貫の原則にして、動植有生界の一禽一獣、一木一草、一枝一葉のみならず、無生界一塊の金石、一粒の砂より一塵一埃の微に至るまでも、この原則中に包羅せられざるものなし。
即ち天然の微妙固より人力の及ばざる所のものにして、天意、天工の所在を知らんと欲せば身外の物皆天にして、一塵の中能く天を見るべし。
否な近く自から省れば自身も亦是れ天力の寓する一塊肉たるの理を発明するに足るべし。」
(福沢諭吉 「福翁百話」第二話より)