寄付 日本は一兆 アメリカは二十兆以上

個人の寄付総額5455億円 09年

http://mainichi.jp/life/today/news/20101224ddm008020062000c.html

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日本人がどれほど寄付をしているか全体像を明らかにしようと、民間団体が日本初の「寄付白書」を発刊した。09年の個人による寄付は総額5455億円に上り、15歳以上の約3分の1に当たる3766万人が寄付したと推計した。法人による寄付は国税庁統計で年間4000億円台で推移しており、日本に計1兆円規模の寄付市場が存在するとした。
 白書をまとめたのはNPO法人「日本ファンドレイジング協会」(堀田力代表理事)。日本赤十字社総務省などのデータに加え独自のアンケート調査を踏まえて推計した。09年の個人寄付の内訳は「宗教関連」がトップで全体の約4割の2409億円。檀家(だんか)による寄付やさい銭を含み、謝礼金などは除いた。以下は「国際協力」662億円、「国・地方自治体」524億円。
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日本の寄付総額も、近年だいぶ増えてきたようである。
とても素晴らしいことだと思う。

ただ、よく言われることだけれど、アメリカは毎年二十兆円以上もの寄付が行われているという。
桁が違う。
今年は25兆円以上にのぼったらしい。

税制や個々人の豊かさや文化の違いもあるのだろうけれど、それほど巨額の寄付が行われれば、また随分と社会の相互扶助のあり方も異なってくると思う。

国の責任できちんとした社会保障制度を構築することやODAなどによって海外に援助することも、それはそれで大事なことだと思う。

しかし、一番大事なことは、国によらず個々人が自発的に、自らの善意で、寄付や慈善や布施に努力することだと思う。

情けは人のためならず。
めぐりめぐって、自分のためにもなることを考えれば、ただ利己主義や物質主義に埋没するのではなく、貪りの心をある程度減らして、寄付や募金や布施を一定額自分の収入の中から試みてみることは、とても良いのではないかと思う。

昔、「ペイ・フォワード」という映画があった。
誰か人にしてもらってから自分も支払ったり恩返ししたりするという「ペイバック」ではなく、まず自分から何か良いことを無償で人にしてあげる。
その連鎖がずっと続けば、世の中はずっと良くなるはずである、という意味の「ペイ・フォワード」という言葉をある少年が考えてつくって、実践していくというストーリーだった。

日本にも、「恩おくり」という言葉が古くからあり、ペイ・フォワードと似たような意味だったらしい。

ペイ・フォワードや恩おくりがもっと活発になされる社会になれば、さらに日本は良くなるのではなかろうか。