クロ現 韓寒

以前、上海万博が始まる頃、クロ現を見ていたら、中国の韓寒というまだ28歳という若い作家のインタビューがあっていた。

http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2882

とても冷静で、思慮深い言葉を穏やかに語っていて、中国にはやっぱり大人物がいるものだと感嘆させられた。

韓寒のブログには三億件もアクセスがあるそうで、中国のアルファブロガーだそうである。
ギリギリ、当局にしょっ引かれない範囲で、鋭い政府批判や世相への批判を綴っているそうである。

インタビューでも、ギリギリ引っ張られない範囲で、中国のまともな国民の権利がない状態への批判や、80年代以降に生れた世代の求めるものなどを冷静に、しっかりと語っていて、ああいう大変そうな国はきっととても大変なのだろうけれど、その分こういうしっかりした若者が出るんだろうなぁと感心させられた。

中国に比べれば、日本は政治的自由や言論の自由もよほど認められていて、きっととても恵まれているのだろう。
しかし、韓寒さんと同じぐらいの年代の日本の若者が、政治的自由や言論の自由をきちんと責任を持ってうまく行使できているかというと、必ずしもそうとばかりは言えないような気もする。

中国はもうちょっと民主化が進めば良いと思うし、日本もまたもうちょっと二、三十代がしっかりがんばらんといかんのかもしれない。

にしても、経済が発展し、中間層の人数が多くなり、社会の意識が成熟するにつれて、いずれ必ず中国も民主化のうねりが起きてくると思うが、ああいう賢明な知識人やリーダーが多々いるならば、案外とカタストロフィーが起こらずに自然な形でうまく民主主義にソフトランディングできるのかもしれないと、今日のクロ現を見ていてちょっと思った。