だいぶ前、ETV特集で、「戦場カメラマン小柳次一〜日中・太平洋戦争従軍5千キロの記録〜」という番組があっていた。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2008/1005.html
(以下はその時の感想)
日中戦争の様子を撮った、貴重な写真が映っていた。
小柳次一という従軍カメラマンが当時撮影したもので、軍から没収されるのを見越して、極秘に隠していた写真だったらしい。
当時は、撮影しても公表できないことを十分わかった上で、戦場の日本軍兵士の傷ついた様子や死体などの様子や、あるいは戦場で傷ついた中国の民間人の様子を撮り続けていたとのこと。
日中戦争は、太平洋方面の戦争に比べても、あんまり詳しい様子がいまもってよくわからないというか、戦争の全体像や細部をそんなに詳しく知っている人は多くない気がする。
私も、前々からもっと詳しく知りたいとは思いながら、なかなか不精で多くの本を読み込めてない。
そのうち、もっと日中戦争関連の写真資料や、あるいは作戦や戦史なども調べてみよう。
小柳次一は、特攻隊の出撃前の兵士たちも多く撮影していたようで、その中に、出撃の直前の特攻隊の兵士が、とても良い笑顔で映っている写真があった。
今から死にに行くというのに、きっと自分の運命を従容と受け入れ、今までの人生に感謝し、愛する人たちを守るために、明るい心で出撃していったのだろう。
その家族の方たちにインタビューした様子も番組で流れていたけれど、妹の方が、出征する時もこのような笑顔だった、かわいい妹、もう一抱き、と何回も抱えあげてくれた、と涙ぐみながら話していた。
あの時代の多くの兵士たちの、崇高な祖国愛や家族愛の大きな大きな心と、そうした兵士たちを消耗品やモノのように扱って、無謀な作戦で死なせた戦時指導者の責任と、両方を、決して忘れてはいけないと、あらためて思った番組だった。