この前、NNNドキュメントで安倍元首相銃撃事件の特集があっていて、録画で見た。
その番組によれば、安倍さんの銃撃のとき山上氏は二回発砲していて、一回目から二回目の発砲の間に2秒半ぐらい時間があったそうである。
その間に安倍さんの間近にいたSPが適切な行動をとっていれば、二回目の致命傷になった発砲を回避できたようである。
また、2022年の夏の参院選の時に、安倍さんは数十回応援演説で全国をかけまわっていたが、屋外でかつ背後に人の出入りが可能だった会場は二か所だけであり、奈良の銃撃の場所はたまたまそのうちの一つだったそうである。
いろいろ偶然が重なって、実現してしまった犯行だったんだろうとあらためて思った。
逆に言えば、今回の事件でかなり警備体制は見直されて、背後に人が自由に通れるような形での街頭演説はおそらく基本的になされなくなったろうから、同様な犯行が同じような形で再演されることは考えにくいようにも思われる。
ただ、同番組では、安倍さんの事件の翌日に、スガさんと野田さんがそれぞれ街頭演説を行っていた様子も映っていた。
特に野田さんは、SPもなく、事務所のスタッフとだけ、有権者に直接手渡しでビラを配っていたので、本当に危険を覚悟というか、命がけなんだろうなぁと思えた。
あと、同番組はシリーズもので、二回目は、統一教会の二世の人の特集もあっていた。
息子が自殺した人とか、人生を壊された人の話がいろいろあって、統一教会の被害者は、山上氏について人殺しはいけないと思うけれど、追い詰められていた状況はよくわかる、ということを言っていた。
いろいろと難しい問題が二重三重に重なっていて、単純には言えないが、カルト宗教の問題に適切に対処しつつ、二度とこうした政治家への暴力が起こらないように警護の工夫と、あと何より、政治への不満は暴力ではなくて民主主義で対応できるような世の中になっていってほしいとつくづく思えた。
個人的に心配なのは、野田さんに対して頭のおかしな人がなんらかのとち狂った行動を起こすことである。
SNSを見ていると、特にオザシンやれいわ系の人々が野田さんに対する悪意と中傷を四六時中膨らませている。
そういうことがないように陰ながら祈るばかりである。
野田さんは毎朝六時に駅前に立って街頭演説し、通る人々にビラを自ら配っていて、SPもつけてないそうだけれど、本当命がけだなぁと思う。
よほど信念と覚悟がないと、特に安倍さんのような事件があった後では、とてもできないことと思う。
私みたいに政治家でもなんでもない一市民でも、以前選挙のボランティアでビラ配りを街頭でしていたら、ごく稀にだけれど、すさまじい悪意をむきだしにいきなりしてくる態度の悪い人がいた。
何百人に一人ではあるけれど、ああいうのを見ると、政治家は本当大変だろうなぁと思う。