オバマさんは立派だった。

トランプの大統領就任式での演説を聞いていたら、「からっぽの時代は終わって、これからは行動の時代だ」ということを言っていた。
オバマ政権を「からっぽの時代」と言いたいのだろうか。
オバマさんは終始冷静に、穏やかな立派な態度で式典に臨み、トランプを祝福していた。
本当に立派な大統領だった。
からっぽどころか、本当に立派な二期八年だったと思う。
銃規制等々、オバマさんの思いや志が十分に達成できなかったのは残念だが、それは指導者の問題ではなく、世論や他のさまざまな行為主体とのせめぎ合いの問題である。
この世界はそう簡単に一挙に変わるような単純なものではなく、極めて複雑なもので、その中でできる限りの最善を尽くすしかない。
これからの四年ないし八年の間にアメリカが、粗野で粗雑な視野狭窄や単純化に突き動かされてこの世界を悪化させないことを願うばかりである。