- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/01/01
- メディア: 大型本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
泣いた。
前半には、日本の生きづらい世の中では、逃げてもいいので、ともかく生きよう、そして自由は有料なので、働いて稼ごう、と日本の子どもたちに向けた漫画。
後半は、カンボジアかどこか、よくわからないけれど、どこか途上国らしき国の物語。
この後半の物語が泣けて仕方がない。
たしかに、私たちが生きている日本も、日本なりの苦労があって、生きづらい思いをしている人は山ほどいる。
毎年三万人ぐらい自殺者がいる日本も、それなり過酷な、見えざる戦いのあっている社会と言えるかもしれない。
ただ、勉強すらろくにできず、飢え、そもそも安全もないような内戦中の途上国は、もう何も言えない、ただ絶句するしかない状況である。
もちろん、だから日本に生まれて幸せだと思えとか、我慢しろというのではない。
そのようなことを言っても意味がない。
しかし、何か、広い世界を見ると、おのずと違った感覚も出てくるような気もする。
この本は、何一つ説教くさいことは言わず、ただこの二つの物語を漫画でわかりやすく描いてある。
それを感じることが大切なのだと思う。