福島原発告訴団は菅さんを告訴していない

原発事故 元首相ら全員不起訴
http://mainichi.jp/select/news/20130909k0000e040143000c.html


福島原発告訴団は東電を告訴しているが、菅さんを告訴していない。
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2013/08/blog-post_10.html


菅さんを告訴しているのは、福島原発告訴団ではなく、「被災地とともに復興を考える会」という極右関連団体である。


この記事はそこらへんを曖昧にしてごまかしているが、印象操作ではないか。


東電の責任追及は賛成だが、菅さんへの責任転嫁は反対すべきと思う。


福島原発告訴団は応援したいが、彼らとは全く異なる「被災地とともに復興を考える会」という右翼関連団体は、東電への責任追及を菅さんに責任転嫁する意図と役割をしていると思う。


両者を混同させる報道のやり方は、非常に悪質な印象操作ではないか。


どういうわけか、原発事故の責任について、 民主党についてはぶよ一匹さえ濾して除くが、自民党の罪責は無批判で駱駝一頭さえ丸のみする体たらくの人がしばしばいる。
五十八年間の日本の原発行政において、五十八分の五十五は自民党なのに。


福島原発があった場所は元は海面から35mの高い崖だった。
それをわざわざ25m削って10mの高さにして原発を建て、 三一一の時、13mの洪水にやられた。
予備電源を原子炉建屋の中でなくタービン建屋の中につくったため福島第一原発は全電源喪失
これは全部自民党時代に、自民党と東電が推進してきたことである。


共産党の吉井英勝議員が、第一次安倍政権の2006年国会で津波による全電源喪失の危険を指摘し質問した。
しかし、安倍さんは何の対策も行わず、対策を怠った。
安倍さんは自民総裁選では脱原発依存を掲げ、首相になるや原発再稼動で脱原発はどこ吹く風。


三一一の対応に菅政権が忙殺される間、自民党は、官邸の過剰介入だと批判し足を引っ張るばかりだった。
そのくせ、汚染水問題が生じると、官邸が介入しなかったから悪かったと今度は言い出す始末。
すでに政権の座について九カ月以上経っていながらである。


いいかげん、菅さんへの責任転嫁やバッシングより、東電と自民党の責任をこそきちんと一般国民も、マスメディアも考えるべきではないか。




【追記】


1、菅さんが現場視察を行ったことがベントの遅れの原因となったというデマが当時流れたが、ベントの遅れと菅さんの現場視察は無関係だったことは今日明らかとなっている。


東電事故調報告書「別冊」の23ページ【9】「菅総理の視察への配慮と復旧作業への影響」
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/111202g.pdf


「遅れの最大の理由は、12日朝の菅直人首相の視察ではなく、電源喪失だった。」(産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040908340010-n1.htm


2、菅さんが海水注入停止を指示し、海水注入が中止され、メルトダウンの原因となったというデマが当時流された。これは、当時、安倍さんも拡散していたことである。
しかし、今日、海水注入停止はそもそも現場において全くなされておらず、海水注入は一度も中止されておらず、中止がされたということ自体がデマだったことが明らかとなっている。


国会事故調報告書 第三部 3.3.2 官邸による具体的な事故対応
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3856371/naiic.go.jp/blog/reports/main-report/reserved/3rd-3/#toc-3