- 作者: 安野光雅
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/02/26
- メディア: 単行本
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平家物語の絵本。
とてもすばらしい一冊だった。
平家物語のさまざまな場面が、とても美しい絵で綴られていて、あらためて想像力をかきたてられた。
読んで、思ったのは、
一般的には平家物語は無常を描いたものとされているけれども、そしてそれはそのとおりなのだけれど、
その時々の人の生き様や姿は、裏切りや薄情さや、忠義や優しさは、誰かの記憶にとどめられる限り、永遠に残っていくのだろうなぁということだった。
運命に押し流されながらも、精一杯必死で生きようとした人々のそれぞれの姿は、業として、ずっと残っていくのだろうと思った。
そうであればこそ、運命や無常に押し流されながらも、美しく生きた人びとは、本当に心に残るし、残すべきだし、また自分もあやかるべきなのだと思う。
多くの人にオススメしたい、良い一冊だった。