絵本 「平家物語」

繪本 平家物語

繪本 平家物語


平家物語の絵本。
とてもすばらしい一冊だった。

平家物語のさまざまな場面が、とても美しい絵で綴られていて、あらためて想像力をかきたてられた。

読んで、思ったのは、

一般的には平家物語は無常を描いたものとされているけれども、そしてそれはそのとおりなのだけれど、

その時々の人の生き様や姿は、裏切りや薄情さや、忠義や優しさは、誰かの記憶にとどめられる限り、永遠に残っていくのだろうなぁということだった。

運命に押し流されながらも、精一杯必死で生きようとした人々のそれぞれの姿は、業として、ずっと残っていくのだろうと思った。

そうであればこそ、運命や無常に押し流されながらも、美しく生きた人びとは、本当に心に残るし、残すべきだし、また自分もあやかるべきなのだと思う。

多くの人にオススメしたい、良い一冊だった。