山下景子 「イケメン平家物語」

イケメン☆平家物語

イケメン☆平家物語

とても面白かった。

わかりやすいイラストで、平家の人々のイメージが膨らむように描いてあるし、いろんな面白いツボを押さえてわかりやすく平家物語の面白さを解説してある。

ある程度平家物語を知っている人ならば、いかにこの本がよくできているかわかると思う。

読んでいて、そうだったのかーっとはっとさせられたのは、清盛は同時代の人から「物愛(め)でし給う人」、つまり小さな物事にもよく感動する心を持った人、と評されているという箇所だった。
平家物語以外の同時代の記録によると、清盛は、特に若い頃は、細やかで思慮深い立派な人だったそうである。

その他、そういえば、祇園の女御は待賢門院の義理の母に当たることとか、いろいろ面白かった。

平家物語の魅力をあらためて発見させられる、良い一冊と思う。
これから古典を学ぶ中高生にも最適だし、大人にもとても良い本と思う。