念仏詩

念仏詩


1、


「なむあみだぶつ」と称えると、


光がさす。


目には見えない、


光がさす。


その光に導かれ、
その光のぬくもりに、
今日も生きる。


2、


人生は思い通りにはいかないが、
でたらめなわけではない。


いつも私の心の奥底を、
見つめ、見守る、
まなざしがある。


3、


仏とは、
ほどけた人。


こだわりがない、
枠がない、
境目がない、
とらわれがない。


その仏を仰いで、
自分のそれらに気付くと、


少しずつ私の凝りも、


とれていく。



4、


無駄口たたくな、
愚痴言うな、
その暇あれば、


なむあみだぶつ、


命を祝い、
命を愛す、


はかりしれないめでたさの、
み名を称える。


5、


何のために生きているのか。


素直に、
仏の言葉を聴いて、


なむあみだぶつと称えて、
命を愛し、命を喜び、
命を祝い、


この世に少しでも恩返しして、


心を豊かに耕し、


この世において少しでも、
浄土の光を浴びて、
現さんがため。


6、


み仏が、

慈しみ深いように、

私の心も、

慈しみ深くなれ。

海のように深く、

空のようにへだてなく、

大地のように忍耐強く。


7、


白い道を歩いた、


親鸞
法然
善導、
仏陀


何億もの、


今まで、
今、
これから、


白い道を歩く人々と、


一緒に歩く、
念仏の道。


8、


白い道は光の道。

光を浴びる道。

仏の光を仰ぐ道。

か細い道、

安らぎの道、

確かな道、

柔軟な道、

いのちの道、

一人の道、

万人の道、

浄土への道。


9、


自力他力ということは、


ただ仏の願いが聞こえているか否かにある。


聞えていれば、
努力してこそ、
これが他力。


聞えてなければ、
怠けていても、
自力。



10、



なむあみだぶつと称えてきたので、

私の人生は豊かなものになりました。

多くの友もできました。

忘れがたい思い出の数々もできました。

聴きがたい話も聴きました。

遇い難いものに遇いました。

煩悩を当たり前と思っていたあさましい自分は、

あいかわらずですが、

感謝の気持ちも湧き出て来ました。

生れてきたことと、育てられてきたことと、

支えられてきたことと、

成り立っていることと、

すべてすべて、

おかげさまということに、

御恩報謝の御礼の、

なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。